最終話〜エピローグ〜
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えばと言う表情をするはやて。ここ最近デスクワークばかり行なっていたせいか、部隊全体の把握が疎かになっていたと自省する。
「こっちは修繕された隊舎で前みたいに何とかやってますよ。そちらはどうなんですか?更生施設の方は」
「ああ、あいつらは基本的に生まれてすぐに戦うことしか教わっていなかっただけだ。ちゃんとした道徳観と一般教養を教えてやれば、元々姉妹で築いていた家族愛を持ってる連中だ。一般人と大差はないさ」
ゲンヤが言う連中とは戦闘機人のナンバーズのことである。あの事件時に確保された彼女たちの内のほとんどは、本人たちの希望とある情報から更生施設に入り一定期間そこでの教育と、そこを出てからの奉仕活動を行うことでほぼ無罪に近い状態にまで持っていくことが出来ていた。
もちろんそれは全員ではない。生みの親であるジェイルはもちろん、管理局に協力することに難色を示した幾人かは拘置所に服役している。
だが、何故かその服役組も本人たちの希望で、今回の事件についての情報提供は驚く程協力的であったりする。
その事を訝しんだ職員が尋ねたところ、ジェイル曰く――――
『ゲームの敗者は勝者の言うことには従うものだろう?』
という事らしい。まぁ、この場合の勝者というのが誰のことなのかは本人にしか分からないことであるが。
「そういやぁ、報告にあったあの嬢ちゃんはどうなった?」
「ヴィヴィオですか?あの娘なら前言っとったようになのはちゃんが引き取ることになりました」
「…………そうか」
ヴィヴィオの処遇を言ったとき、一瞬はやての表情に陰が過ぎったがそれにゲンヤはあえて気付かない振りをした。
「ほな、ナカジマ三佐私はこの辺で」
一旦腕時計で時間を確認してからそう切り出すはやて。ゲンヤも遊びで本局に来ているわけではないため、そのはやての言葉は話を切るにはちょうど良かった。
「おう。お互い上が様変わりしちまって、振り回されてるかもしれねーが、まっ、上手くやれよ」
「ちょっとした問題発言やないですか?それ」
お互いに笑みを返し、2人はそのまま別れることになった。
ゲンヤが最後に言った「上が様変わりした」というのは今回のジェイルの事件とは別に、汚職をしていた管理局の将校が軒並み襲撃を受け、それらの行いが明るみに出たことで上司の役職のほとんどがすげ変わったり、代理となったりしたことである。
このことは巷でも話題になり、「管理局に抹消された世界の生き残りがしたこと」やら、「聖王教会の騎士が正義の為に行った」やら根も葉もなく、尾ひれが無駄についていく噂となっていた。
だが、いくら市民から好意的な支持をされているからといってやられたことは犯罪行為と同じなので、もちろん管理局はその襲撃を行った“犯
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