As 07 「思いあうが故に」
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に、俺は忘れないうちに言っておこうと思って念話を送った。まだ会話できる距離だったこともあって驚いたのか、一瞬彼女の身体が揺れた。だが彼女はこちらを振り返ることなく病室から出て行った。
〔どうしたの? 飲み物の変更?〕
〔いや……シグナムと直接会って話したいことがあるんだ。できればシャマルにも同席してもらって。今の状況に悪いとは思うんだけど、できるだけ早く……〕
〔……分かったわ。私ははやてちゃんの容体とかで厳しいかもしれないけどが、シグナムとは会えるようにするわ〕
〔……自分で頼んでおいてなんだけど、あっさり了承してくれるんだな〕
〔大切な用件だということは分かるからね。それにショウくんがどれだけはやてちゃんのことを大事に思っているかは知ってるから〕
〔そっか……ありがとう〕
〔礼を言うのはこっちのほうよ。さっそくシグナム達と話し合うから、はやてちゃんとの会話に集中してて〕
念話での会話を終えて意識をはやてだけに向けると、ふと彼女が微妙な表情になっていることに気が付いた。
長い付き合いじゃないと気が付かないくらいの微々たる変化だ。だが気が付いた以上、きちんと問いかけるべきだろう。
「どうかしたのか?」
「ううん、別に何でもないよ」
「何でもないってことはないだろ。……もしかしてシャマル達じゃなくて、俺に言いにくいことだったりするか?」
はやてはそっと視線を逸らした。どうやら当たっているらしい。
俺に言いにくいことであるならば、これ以上追求することはできない。シャマルに任せることにしよう、と思ったのだが、はやては意を決したようにこちらに視線を戻した。
「ショウくんの言うように言いにくいことなんやけど……正直に言う。しばらくお見舞い来るのやめてくれへん?」
予想もしていなかった拒絶の言葉。必死に不安や焦りに耐えていた心が悲鳴を上げた気がした。もしも立っている状態だったならば、あまりもの衝撃に倒れていたかもしれない。
「あっ、決してショウくんのことが嫌いになったとかやないから」
「なら……何で?」
「……ショウくん、最近疲れとるやろ」
「別に疲れてなんか……」
「嘘。さっき適当に返事を返してたやんか」
咄嗟に反論しようとするが、事実だけに言葉が見つからない。これまでに何度かあったならば誤魔化すこともできたのだが、あいにく適当に返事をしたのは今回が初めて。誤魔化しようがない。
「それに顔だって日に日に疲れていっとるように見える」
「それは……」
「別に何をしてるのかは聞かんよ。ショウくんにはショウくんのしたいことがあるやろうから。でもな、これだけは言っておきたいんよ。わたしはショウくんが好きや。だから無理して毎日見舞いに来なくてええ。たまに元気な顔を見せてくれるだけで充
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