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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
As 06 「大切な少女」
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 俺の考えていることの想像がついたのか、シグナムの声が柔らかいものに変わる。

〔あまり気にしないようにな〕
〔ああ……だけど〕
〔元々お前の道は我らの道よりも困難だ。見つけるのが遅れても、見つけられなかったとしても文句をいう奴はいない。そもそも、方法があるのかどうかすら分からんのだからな〕

 シグナムの言葉には救われる気分でもあったが、残酷な現実を突きつけられているような気分でもあった。だが、だからといって何もしないまま過ごすなんて選択をするつもりはない。何もせずに最悪の未来を迎えてしまったら、俺は自分のことを許せないからだ。

〔それと言うのが遅くなったが、主はこれからしばらく入院することになった〕
〔そう……か〕
〔我らはこれまで以上に蒐集に忙しくなる〕
〔……全員動くのか?〕
〔いや、主の世話のためにシャマルは残る〕

 それを聞いて安心した。
 シャマルがいるのならはやてがひとりになることはない。彼女は人に心配されるとすぐに、大丈夫や平気と言う。
 だが本当は不安だったり、寂しがっている。はやては孤独を知っているために、繋がりが切れることを恐れて本音を言えないから。
 これは俺が同じ傷を持っていて、長い付き合いだから分かることだ。だからまだ付き合いの短いシグナム達では、はやての表情の裏まではまだ読み取れないかもしれない。
 溜め込みすぎると精神的に参ってしまい、身体にも悪いはず。シグナム達の分まで、俺がはやてと話して発散させてやらなければ。

〔だが……お前に頼みがある〕
〔言われなくても、できるだけここに顔を出すよ。それとよほどのことがない限り、俺は現場には出ないことになってる〕
〔そうか……主のことを頼む〕

 それを最後に、シャマル以外の騎士達ははやてに一言挨拶をして病室から出て行った。はやての前では落ち着いてるように振舞っていたが、一秒でも無駄には出来ないと思っているはずだ。
 病室には俺にはやて、シャマルがいる状態になった。だがシャマルは気を利かせたのか、シグナム達と落ち着いた状態で詰めたい話でもあったのか、飲み物を買い行くと言って出て行ってしまう。病室は沈黙に包まれた――のもつかの間、はやてが申し訳なさそうな顔で話しかけてきた。

「ショウくん……ほんまごめんな」
「ん? あぁ、別に気にしなくていい」
「でも……」
「でもじゃない」

 少し強めの声で遮り、彼女の傍へと移動する。
 はやては俺が怒ったともで思ったのか、こちらの顔色を窺うように見ている。俺は出来る限り笑顔と柔らかな声色を意識して話しかけた。

「なぁはやて。これまでにもお前は俺に迷惑をかけてきたし、俺もお前に迷惑をかけてきたよな?」
「それは……まあ、そうやな」
「その中でさ、お前は俺のこと嫌いに
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