As 05 「成長と嫉妬」
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姿があった。
〔リンディ提督、ご無事ですか?〕
〔ええ、何とか〕
〔よかった……〕
〔ショウくんも無事?〕
〔ああ〕
〔そっか……〕
高町達と念話している間も俺やリンディさんの意識はシグナム達に向いたままだが、彼女達の意識は高町達のほうへと向いているようだ。
「あのふたり、もう魔力が回復したのか。呆れた回復速度だ」
敵対する立場にあるが、それには俺も同意見だ。あのふたりは色々と規格外としか言いようがない。
「それにあのデバイス……」
「何だろうが関係ねぇ! 邪魔するならぶっ叩く!」
「フェイトちゃん!」
「うん!」
次の瞬間。桃色の光と赤色の光、金色と薄紫色の光がそれぞれ接近し始めた。どうやらシグナム達は、新たなデバイスを手にした高町達のほうが脅威だと判断したらしい。
戦闘する覚悟はしていたけど……現状にほっとしてる自分がいるな。戦闘しなくちゃって頭で理解はしていても、心は拒否してるってことか。増援に来てくれた高町達にはふたつの意味で感謝しないといけないな。
「私達は戦いに来たんじゃないの! 話を聞きたいだけなの!」
「笑わせんな! 新型の武装をしてきた奴が言うことか!」
「――っ! この間も今日も、いきなり襲い掛かってきた子がそれを言う!」
競り合っていた高町とヴィータの距離が開ける。ヴィータはすぐさま体勢を立て直した。
「こっちはてめぇにもう用はねぇんだよ!」
ヴィータの手にしているデバイスの形状が変化。推進力を得た彼女の飛行速度は先ほどよりも格段に上昇し、高町へ接近していく。一方高町はビルの上に着地をするのと同時にレイジングハートに声をかけた。レイジングハートから薬莢が排出される。
魔法盾とデバイスが衝突し、凄まじい衝撃音が生じる。
高町の防御は固いが、前回ヴィータはそれを打ち破っている。今回もまた打ち破られるのでは、と思いもしたが、ヴィータのデバイスと魔法盾は拮抗したままだ。高町の防御力の増加に疑問を抱いた俺は、その理由を考え始めた。
「……まさか」
新しい姿になったレイジングハートの姿と魔法の発動前に排出された薬莢。これから導き出されるのは、レイジングハートにカートリッジシステムが搭載されているということだ。おそらくだが、テスタロッサの相棒であるバルディッシュにも追加されていると思われる。
カートリッジシステムは、デバイスのフレームの強度や扱う魔導師の腕が優れていなければ自爆装置以外の何物でもない。
そもそもカートリッジシステムは近代ベルカ式用のものしか現状では存在しないはずだ。ベルカ式に使用されるデバイスはアームドデバイス。強度はストレージやインテリジェントより遥かに上だ。だからこそカートリッジシステムを搭載できると言ってい
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