第六章
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第六章
「人間ほら言うじゃない。四十になったら自分の顔に責任を持てって」
「ああ、それね」
「その言葉ね」
リンカーンの言葉である。
「生き方が顔に出るから」
そういう意味だというのである。
「だから。自分の顔に責任を持てってね」
「じゃああれか」
「松村さんは」
「そうなるわね」
結論が出されたのだった。
「いい生き方してるのね、とてもね」
「そういうことだね」
このようにして彼のことは今になって認められるようになったのだ。四十に近くなって。そして鳥越は。四十になってその正体が露わになってきていた。
「またやったな」
「ああ、意図的にやったな」
そのニュース番組はまたネットで検証され批判されていた。
「何だよ、知事の発言切り抜いて報道してるのかよ」
「何っ、女はどうとか?」
「そういうのは間違いだって?」
その知事は女はどうとかそういうことを言うのは間違いだと言ったと報道したのだ。そしてこれが政治に関する発言だったので鳥越はこれを凄まじい勢いで批判したのだ。ところが実はそrはかなり違っていたのだ。知事は確かにこの発言は言ったがこういうふうに全体として言ったのである。
「まず女は」
「女は?」
「政治を全くわかっていないならば」
「ここを抜いてるよな」
「ああ」
他の曲の会見放送を見て分析されていた。
「どうこうとかそういうことを言うことは間違いだ」
「やっぱり意図的だな」
「だよな」
ここでわかったのだった。しかも女は、の前にこんな言葉も付いているのだった。
「テロ支援国家を応援しているような」
「おい、これも抜いてるぞ」
「完全にやってるじゃねえかよ」
「やっぱり鳥越かよ!」
怒りの言葉まで書かれた。
「ここまでやるか!?あいつ」
「あの知事に散々批判されてるからやったな」
「ああ、絶対にな」
「これ、動画で広めるな」
「そうしろそうしろ」
「あいつもう許さねえ」
こうして鳥越の変更報道がネットにおいて常に問題とされるようになった。その結果番組の視聴率は暴落した。しかも鳥越の女性問題や黒い関係まで暴露されていった。ネットの情報網でそれが見つかり白日の下に晒されたのだ。
「へえ、銀座のホステスのママとねえ」
「しかも十代の女の子と援助交際か」
「犯罪だな」
このことも暴かれた。
「で、この革命派ってよ」
「ああ、それテロリストだから」
「今アラブで動いてる奴等だな」
テロリストとの関係も明らかにされたのだった。
「つまりこいつ完全にやばい奴だったんだな」
「しかも脱税疑惑まであるぜ」
これもわかったのだった。
「何かよ、こいつの顔見てたらよ」
「如何にもって感じだよな」
「ああ、する奴だ」
その顔を見ながら皆
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