第五十六話 クライマックスその十四
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「成程ね」
「成程っていうかそういう娘も多いでしょ」
「彼氏いないで女の子達で集まってるっていうのも」
「私達もそうだし」
「今こうしてるじゃない」
「それもそうね」
部長は大杯が空になると自分でそこに焼酎を入れつつ応えた。座り方こそ女の子のものだがどうにもおっさん臭い動きだ。
「言われてみれば」
「そうでしょ、じゃあね」
「私達もそうだってことでね」
「そうね、じゃあ」
「今は」
こう話してそしてだった、三人で飲むのだった。
そしてプラネッツの五人はだ、暫くは部長達と同じ様に楽しく飲んでいた。しかしここで美優がこう言った。
「なあ、今思ったんだけれどな」
「今?」
「今って?」
「いや、キャンプファイアーで相手と一緒に踊ると一生一緒になれるんだよな」
メンバーにこのことを話すのだった。
「そうだよな」
「そうそう、好きな相手とね」
「そうしたらね」
メンバーもこう答える。
「一生一緒になれるのよね」
「そうなるって」
「そうだろ、じゃあな」
それならだというのだ、美優は焼酎をコップで飲みつつ話していく。
「あたし達も一緒に踊らないか?」
「私達で!?」
景子は美優の今の言葉に目を丸くさせて返した。
「そうしろっていうの?」
「ああ、好きな相手だろ」
美優が言うのはこのことからだった。
「それだったら別に交際相手でなくてもいいだろ」
「友達でもいいのね」
「その関係でも」
「別にさ、同性愛とかさ」
美優はこのことは前以て断った。
「そういうのじゃなくて」
「友情よね」
「それよね」
「そうそう、それだよ」
友情だというのだ、美優もまた。
「友情でいっていいだろ」
「そう、それじゃあ」
「五人でね」
「踊ろうな、今から」
美優は飲みつつ楽しく話していく。
「五人でさ」
「それで五人一緒に踊ったら」
どうなるかとだ、ここで言ったのは琴乃だった。彼女も飲んでいく。
「私達一生一緒なのね」
「そうだよ、一緒だよ」
美優も琴乃のその言葉に笑顔で答える。
「あたし達五人はさ」
「じゃあ踊ろう、一緒に」
琴乃は美優の笑顔での言葉に同じ笑顔で返した。
「仲良くね」
「まあ時々喧嘩をすることはあっても」
それでもだというのだ。
「基本仲良くな」
「それでずっとね」
「やっていこうな」
「進学するつもりの大学も皆一緒だしね」
里香はゆっくりと飲みつつこのことからも話した。
「学部は違ってても」
「大学も一緒だし」
彩夏も話す。
「大学も卒業してからね」
「その為にも一緒に踊ろうな、じゃあ」
美優はコップの中の酒を飲み干した、そしてだった。
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