第五章
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位は極めて特別です、将軍なのですから。しかも当時将官になると宮中にも出入り出来ました。中将はそれこそ軍の最高幹部です。そうした人までいたのに問題にならない筈がないのです。
そうしたことも踏まえて考えていきますと済州島でそうしたことはありませんでした、あった筈がありません。実際に済州島での調査の後秦氏はY・S氏のことを怪しいと言っています。
ですがA新聞はこのY・S氏を盛んに持ち上げて『善意の告発者』『反省している素晴らしい人』と何度も報道しました、果たしてその報道に事実を検証するという姿勢があったのでしょうか。実はこの新聞はこの検証を本当に行ったのかというとかなり疑わしい報道が他にもあります。
慰安婦問題で名前が必ず出る人の一人金学順氏ですがこの人が最初に名前を出した慰安婦です。弁護士であるT・K氏もこの人の名前は出しています。この人をA新聞のU・T記者がスクープとして出したのです。最初金さんは満州の吉林省の田舎で生まれ父が幼い頃に死に学校は貧しさの為普通学校、今で言う小学校四年で辞め子守をして暮らしていたとあります、そして金儲けになると言われ十七歳の時に慰安婦になったとあります。この時仕事の中身は聞いていなかったので騙されたとなるでしょう。こうした人買いは騙すことが仕事なのでよくあった話です、先に挙げた東北でもです。
金氏はこう言っていたのです、ところがです。このU記者はこう書いていました。
十四歳の時に母親に平壌にあるキーセン即ち娼婦の検番に売られて三年の生活を終えて検番の養父に連れて行って来られた場所が華北の日本軍三百人余りがいる部隊の前だったとです。
金氏の主張と記事で金氏が慰安婦になった経緯が全く違います、尚このU記者は韓国への留学経験もあり韓国語も堪能で韓国留学時代のことを書いた著書も出版しています、それで間違えるものかというとおかしいと思う場合が普通でしょう、僕は明らかにおかしいと思います。
金氏の証言を読むとよくある人買いの話です、しかしU記者の記事では軍に関係しているのでは、と思わせる記事になっています。僕が先に挙げた慰安婦の話を知らないと軍が強制連行したと思う人もいるでしょう。
しかもです、ここからA新聞の慰安婦に関する報道が加熱していきます、尚T・K弁護士も金氏の主張を証言として出しています。U記者の記事とは全く違っています。しかもU記者には一つ大きなことがあるのです。
U記者の奥さんは韓国の人です、ここで申し上げておきますが僕は奥さんが韓国人だとかいうことを問題視していません、少なくともそうした偏狭なレイシズムは僕は唾棄すべきものと考えています。この場合問題なのはその奥さんのお父さん、つまりU記者のお義父上がどういった人かということです。
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