暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
16弾 雨に濡れた殺意
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ぐらっ。バスが妙な揺れ方をしたので運転席の方を見ると――――
「ッ!」
運転手が、ハンドルにもたれかからようにして倒れていた。
その肩にはさっきの銃弾で被弾した
思
(
おぼ
)
しき銃痕があり、そこから勢いよく出血していた。
運転のために、体をさげられなかったのだろう。
バスは左車線に大きくはみ出していく。
避けた対向車がガードレールに接触事故を起こし、火花を散らした。
ちっくしょう!大混乱じゃねえか……!
どうすればいい。
分からない。分からない。今の俺じゃあ、この事態の収拾の方法が――――!
「 有明コロシアムの 角を 右折しやがれです 」
転んだ宗宮が落とした携帯から、ボカロの声が聞こえてきた。
さらにマズイことに、バスは――――徐々にその速度を落とし始めている!
「武藤!運転を代われ!減速させるな!」
俺は防弾ヘルメットを脱いで武藤に投げ、再び窓に手をかけながら叫ぶ。
「い、いいけどよ!」
武藤はヘルメットを受け取りざまに被ると、傷ついた運転手を他の生徒たちと協力して床に下ろし、運転席に入れ替わった。
「オレ、こないだ改造車がバレて、あと1点しか違反できないんだぞ!」
ヤケクソ気味の武藤の声を背に、俺はバスの屋根を上っていく。
「安心しろ。そもそもこのバスは通行帯違反だ。よかったな武藤。これで晴れて免停だぞ」
「落ちやがれ!轢いてやる!」
そこまで言うなら改造車なんてやるんじゃねえ。
豪雨の中、バスは高速でレインボーブリッジに入っていく。
「――――こんな爆発物、都心に入らせる気かよ――――!」
頭おかしいんじゃねえの。『武偵殺し』とやらは。
とりあえず、アリアの状況を確認しよう。あいつのことだから大丈夫だとは思うが、一応心配だ。
俺はいわゆるハコ乗りの状態になりながら、振り落とされないように耐えた。
ブリッジ入り口付近の急カーブに、ぐらり――――
バスは一瞬片輪走行になったが、何とか曲がりきる。
武藤のかけ声で生徒たちが車の左側に集まり、横転しないようにうまく重心を操っていたのだ。さすが武藤。
車輌科
(
ロジ
)
の優等生なだけあるな。これで朝の分の恨みはチャラにしておいてやるよ。
猛スピードで入ったレインボーブリッジには――――車が1台もいない。
どうやら警視庁が手を回したらしい。道路が封鎖されている。
「おいアリア!大丈夫か!」
「ミズキ!」
屋上に登った俺は、ワイヤーを伝って上がってきたアリアに声をかけた。
「アリア!ヘルメットはどうした!」
「さっき、ルノーに追突されたときにブチ
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