暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第一章  冒険者生活
3.後ろではなく
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おぉ……」てな顔してる人が何人もいる。きっと魔物の数を聞いて、二百匹との戦いっていうのが強烈でそんな当たり前のことにも気付けなくなってしまったんだと思う。

「あ、は、はい。えーと……」








 そうして始まった作戦会議。
 まず、村長さんが大きな地図を持って来て、リビングにあるテーブルに広げた。
 それはこの《エウリア村》を中心とした周辺地図だった。その地図によると、この村は円形をしていて、村の六割を森に面し、四割が川に面している。森と川に挟まれた位置にあるようだ。そして木の塀に覆われた外周には森側に一つ、川側に二つの門がある。
 わたしらが入ってきた森側の門。地図を見る限り、こちらは森ばっかりで道らしい道はない。はっきり言ってわたしらが来た方向って通常ルートじゃないっぽいね……。

 あとの二つは、森側の門を頂点とした二等辺三角形の底辺の二点のような位置にある。そして、3つの門からまっすぐ伸びる通りがぶつかるように繋がっている。
 大雑把に言えば、○な村の中にYな道がある。エウリア村はそんな形だ。
 ちなみに、Yの下に伸びている道の先端にある門がわたしらの入ってきた門で、Yの左上側の門が他のみなさんが来た門。右がはじまりの街から遠ざかる、つまり先へ進む門らしい。

 ドルマンっていうおっちゃんNPCが聞いた報告によれば、魔物の群れを見たのは村の川側二つの門から伸びる街道に挟まれた山だという。
 恐らく二つの門の内のどちらか、もしくは両方から攻めてくるのではないかとの村長さんたちの見解だ。
 それを聞いたプレイヤーの一人が、門以外からの、つまり塀を乗り越えて襲撃して来る可能性をNPCの二人に質問したが、それは考えなくてもいいそうだ。何故なら村の外周に面する川はかなり堀が深く、村の中へ入るには門のある場所に作られた石橋を渡るしかないという。

 此処にいるプレイヤーは4PTで二十人。守る場所は二つの門。なので、一つの門に対し2PTの十人で対応するということになった。
 そうなると、四人PTのわたしらは必然的に六人のリックさんPTと組むことになった。
 正直、男の人のロンゲは好きくないのだけど、まあ仕方ないか。
 そして各PTLたちがお互いにフレンド登録をした。どちらの門にモンスターが襲ってくるか解らないので、離れた場所でも連絡が取り合えるようにしておくためだ。

 ふとチラリとカウントダウンを見る。モンスター襲撃までの残り時間【1:32】だった。
 みんな時間は気にしていたようで、早口の応酬みたいになっていたから思ったよりは時間は経ってない。だけど、それでも段々と時間は近づいている。二百匹ものモンスターたちが、この村へ押し寄せて来るその瞬間(とき)が……。









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