SAO編
第一章 冒険者生活
3.後ろではなく
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の殆どが言ってたみたいだからな。その可能性は高いと思うぜ」
柄の悪い赤髪ロンゲさんにちょっとビビったのか、ポッチャリさんが最初ドモッた。ぷぷ。
「じょ、冗談じゃない! ここまで来るのだってかなり苦労したんだ! お、俺はやらないぞ! ……そうだ。あと二時間もあるんならこの村から逃げることも出来るじゃないか!?」
また別の人だ。短いツンツン黒髪の神経質そうな男の人が叫んだ。そして、その人は仲間の人たちを促して部屋を出て行こうとしている。
「お待ち下され。今、村の外に出るのは危険ですぞ」
「……はぁ!?」
村長さんの言葉でツンツンさんがドアの前で振り返った。
「あと二時間で攻めて来るということは、ここら一帯の魔物が集結しているはずです。つまり周囲の魔物の数も増えているでしょう。普段以上の数の魔物に襲われる可能性があります」
――えーと? ということは、今外に出るとめっちゃモンスターとエンカウントするってことッスかね?
「なっ…………クソッ!」
ツンツンさんがヒステリックに近くの壁を殴る。バンッという音と一緒に出た【Immortal Object】という破壊不能の表示が少し間抜けだ。
「……状況的に考えて、村から逃げたほうが危険だと思ったほうがいいかもしれないな。街道では敵に包囲される恐れもある」
シーンとなった室内にキリュウさんが呟きが響く。……何ていうか、状況が逼迫しすぎてわたしらワキ役は発言出来ないッスよっ!?
「んじゃあ全員に確認するが……このクエストはかなり危険なクエストらしい。逃げるのも無理そうだしな。ここは協力するのが一番だと思うが、異論のある奴ぁいるか?」
赤髪ロンゲさんが此処に居るみんなを見渡して言った。
――っていうか、何であんたが仕切ってるんスかー!? なーんかムッと来るッスねぇ……っ。
ロンゲさんの言葉に一部渋々ながらも全員が頷いた。
それが合図だったのか、村長さんの頭の上のハテナがビックリマークに変わった。更に視界の隅に時限爆弾なノリのデジタルなカウントダウンが現れた。
モンスター襲撃までの残り時間【1:59】
「よしっ。んじゃまずはお互いの自己紹介と戦力の確認からするか。時間無ぇから簡潔にな。……俺の名はリック、この五人のパーティーリーダーをしている」
何故か仕切りだした赤髪ロンゲ――リックさんが自分の後ろの五人を指差しながら簡単に自己紹介をした。長槍一人、盾剣三人、短剣二人の六人PTで、この村へは《はじまりの街》からあの村長さんを護衛するクエストで来たらしい。
――なるほど。だから昨日は村長さん居なかったんスね。でも、この村にはどうやって来たんだろ?
わたしたちと同じ道……なわけは無さそうだ
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