SAO編
第一章 冒険者生活
3.後ろではなく
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ュウさんはわたしの前に居るということなんだ。つまり……。
――ず〜っと守ってもらって来たんスよね……。今までずっと、わたしらの前で……。
今、改めてちゃんと理解した。キリュウさんは、物理的だけじゃなく精神的にもわたしらを守っていてくれてたんだということに。
それは知ってたつもりだった。あのとき気付いたはずだった。だけど、それが当たり前になり過ぎてて、ちゃんと意識するということをしなかった。
――でも、あれッスよね。ずーっと後ろにいるポジションってのは、やっぱり嫌ッスよねぇ……。
モンスターの群れは、もう50メートルほどの先まで来ている。
「……うしっ」
わたしはパンッと自分の両頬を叩き、気合を入れた。
今はまだ、わたしにキリュウさんの隣に並ぶだけの力は無い。
だけど、いつか……いつか必ず隣(あそこ)にっ。
――んで、そのためにはまず、目の前の《アレ》ッスよね。
もうわたしは、モンスターの群れを見てもそれほど怖いとは感じなかった。
乗り越えなきゃいけない壁。思ったのはただそれだけだった。
――ふっふっふ、覚悟を決めたオンナの強さ……見せてやるッスよ!
わたしは、迫り来るモンスターたちを睨みながら剣を構えた。
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