01:第1層、ボス攻略会議
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その責任を取って謝罪、賠償しろ、と言う事だな?」
男性――エギルは、キバオウの意見を簡単に纏め、そして質問する。
「そ、そうや」
キバオウはエギルを軽く睨む。
エギルはキバオウの答えを聞くと、懐から小さな本を取り出し、話す。
「このガイドブック、あんたも貰っただろ?道具屋で無料配布してるからな」
え、何、あんなのがあったのか?
事実俺はあの本の存在を知らず、たった今初めて知った。
くだらない事を考えていると、キバオウは二度質問に答える。
「もろたで、それがなんや???!?」
エギルはやれやれと言った様な顔をし、そして口を開く。
「配布していたのは、元ベータテスター達だ」
プレイヤー達は驚き、「マジで?」と言った言葉を投げ掛ける。
そんな中、キバオウは歯を噛み締める。
「いいか、情報は誰にでも手に入れられたんだ???なのに沢山のプレイヤーが死んだ。その失敗をふまえた上で、俺達はどうボスに挑むべきなのか、それがこの場で論議されると、俺は思っていたんだがな」
エギルはそう言うと、キバオウを一瞥し、先頭座席に座る。
キバオウもそれに習い、少し離れた所に座る。
一段落着いたところで、ディアベルが話し出す。
「よし???じゃあ、再開していいかな?」
プレイヤー達は頷く。
ディアベルはそれを見ると、話を再開する。
「ボスの情報だが、実は先程、例のガイドブックの最新版が配布された。それによると、ボスの名前は、《イルファング・ザ・コボルドロード》それと、《ルイン・コボルド・センチネル》と言う取り巻きがいる。ボスの武器は、斧とバックラー。4段ある内のHPバーの最後の1段が赤くなった時、曲刀カテゴリーのタルワールに武器を持ち変え、攻撃パターンも変わる、と言うことだ」
プレイヤー達の中で三度ざわつきが起こる。
「攻略会議は以上だ」
ディアベルはガイドブックを閉じ、終りを告げる。
「最後に、アイテム分配についてだが、コルは全員で自動均等割り、経験値は、モンスターを倒したパーティーのもの。アイテムは、ゲットした人の物とする。異存はないかな?」
プレイヤー達の中に異存はないようだ。
と言っても、それは俺に関しても一緒なのだが???。
それを確認すると、ディアベルは口を開く。
「よし、明日は、朝10時に 出発する。では、解散!」
その掛け声でプレイヤー達は席を立った。
「俺も宿に帰るか??????」
俺は呟き、宿へと歩いていった。
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