01:第1層、ボス攻略会議
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すぐに訊き返してくる。
「どうして?」
答えない訳にもいかないので、簡単かつ納得出来るように説明する。
「確か、ボスは1人じゃ攻略出来ないって言ってただろ?大丈夫、組むのは今回だけだから」
少女は少し悩んだが、無言で頷いてくれた。
俺はすぐさまウィンドウを開き、パーティー申請をする。
相手が了承し、斜め左上に新たなHPバーが出現する。
俺はそれを凝視する。
名前は???Asute???アステか。
そんな中、バッチリのタイミングでディアベルが口を開く。
「よーし、そろそろ組み終わったかな。それじゃあ――」
「ちょお待ってんか!」
言葉を遮ったのは、ディアベルとは正反対の濁った声。
全員が声のした方に振り向く。
そこに立っていたのは、見事なまでのサボテンヘッドの男だ。
男は「よっ!」と言う声を出し、一気に階段をかけ降りる。
最後は盛大にジャンプし、ディアベルから少し離れた所に着地、そして口を開く。
「わいはキバオウって者や。ボスと戦う前に、少しだけ言わせてもらいたい事がある」
??????言わせてもらいたい事?
疑問に思っていると、キバオウはその答えを言った。
「こん中に、今まで死んでいった2000人に、詫び入れなあかん奴がおる筈や!」
キバオウはそう言うと、勢いよく指を指す。
察しがいいのか分からないが、俺は直感的にベータテスターの事を言っているのだと悟った。
プレイヤー達がざわつく中、ディアベルがキバオウに問う。
「キバオウさん。君の言う奴等とはつまり、元ベータテスターの人達の事、かな????」
「決まってるやないか!」
キバオウは間髪入れずに答える。
そして、キバオウは自分の意見を述べ始める。
「ベータ上がり共は、こんクソゲームが始まったその日に、ビギナーを見捨てて消えおった。奴等はうまい狩場やらボロいクエストを独り占めして、自分等だけポンポン強なって、その後もビギナーの事はずーっと知らんぷりや」
キバオウは目を見開き、俺達に向けて口を開く。
「こん中にもおる筈やで、ベータ上がりの共が!そいつ等に土下座さして、溜め込んである金やアイテムを全部吐き出して貰わな、パーティーメンバーとして命は預けられんし、預かれん!」
くそっ??????好き勝手言ってくれやがって???!
「発言いいか?」
1人の男の声が広場に響く。
そちらを向くと、立ち上がったのは、濃いクリーム色の肌にスキンヘッド、そして斧を持った男だった。
男性はキバオウの前まで移動すると、口を開く。
「俺の名前はエギルだ。キバオウさん、あんたの言いたい事はつまり、元ベータテスターが面倒を見なかったから、大勢のビギナーが死んだ。
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