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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos17リンドヴルム〜Collector of The Lost Logia〜
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そうだな」

私はルシルを責めるつもりはない。ないのだが、その口調は責めているかのようになってしまった。ルシルは僅かに自嘲するかのような乾いた笑い声を漏らした。

「知っていた。彼女たちの名前も、魔導師であることも、民間人であることも全部。半年以上前、俺はテスタメントという偽名を名乗り、変装したうえでジュエルシードを巡って彼女たちと戦った」

ルシルは話してくれた。強大な魔力を秘めた宝石ジュエルシードを巡る戦いを。参加した理由はやはり、“エグリゴリ”を打破するため、だった。そして、どうしてあの子供たちを狙ったのかも。確かにそれは、主はやての為、とも言える理由だった。だから信じようと思う。彼が描く、未来予想図(シナリオ)、というものを。

†††Sideシュリエルリート⇒シャマル†††

私たちは今、本拠地である日本を離れて他国(ルシル君の話じゃ中国という大きな国)に赴いている。場所は複雑な地形の上に存在しているゴーストタウン。私としてはこの世界を離れて別の世界を戦場にしたかったんだけど、それはルシル君が反対。同じ世界、だけど別の国を戦場として選んだ。

――向こうも情報網がすごいようなんだ。おそらく俺たちの本拠地が第97管理外世界・地球であることも知っているはず。もし、連中が俺たちに会いに来たとして、そこに俺たちが居なかったら? 連中は目的のためなら手段は選ばないそうだから、下手をすれば――

「原住民に攻撃しかねない。私たちを挑発して呼び込むために、か・・・」

そんなことをさせるわけにはいかない。万が一にはやてちゃんや私たちの住む街が標的になったとしたら。想像するだけで恐怖と怒りで頭がどうにかなりそう。だから私たちは連中を、リンドヴルムをこうして待ち構えている。私たち“闇の書”を収集するために、私たちを撃破するための戦力を。

『私はランサーの指示通り各騎の戦闘状況を知らせる後衛に回るわ』

『『『『『ヤヴォール!』』』』』

ランサーことルシル君、セイバーことシグナム、バスターことヴィータちゃん、マスターことシュリエルから強い返事が。私は側に控えているザフィーラに視線をやって、「護衛をお願いね、ガーダー」私を護ってくれるザフィーラに小さく頭を下げる。

「任せておけ。ランサーは本気を出すと言っていた。我が抜けたとしても問題はあるまい」

そう。ルシル君は今回の戦いの相手によっては今の今まで出したことのなかった本気を出すって言っていたわ。オーディンさんに比べて魔力量は少ないけど、それでも強力な魔導騎士。そんな彼が本気を出した時、連中はきっと思い知るわ。私たち――八神はやての騎士にケンカを売ったことがどれだけ無謀なものなのかを。

(はやてちゃん。今日一日、一緒に居られなくてごめんない)

はや
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