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Epos17リンドヴルム〜Collector of The Lost Logia〜
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る。機動力の速さではなく、防御も回避も間に合わぬような瞬撃だ。
男から距離を開け、“レヴァンティン”を具現した鞘へと納める。そしてカートリッジを1発ロード。居合の体勢を取る。すると男は「珍しい構えだな」と居合の構えを取っている私に奇異の目を向けて来た。

「良いものを見せてやろう」

――ヒルンダプス・カウダクトゥス――

ルシリオンとの模擬戦で編み出した短距離限定の高速移動魔法(命名はルシリオン)を発動、一瞬で男との距離を詰める。

「紫電・・・清霜!」

カートリッジのロードによって鞘内部に溜められた魔力の爆発力を利用した超高速の居合による一閃、紫電清霜を繰り出す。高速移動からの高速居合。この連続技で私はルシリオンに打ち勝つことが出来た。
男もそう。私の攻撃に完全に対応することが出来ず、「ぐお・・・!?」“レヴァンティン”の一閃の直撃を受けて吹き飛び数十mと何度もバウンドし、トラックを囲う壁に衝突してようやく止まった。
手応えは十分。これで立ち上がれば称賛を贈ろう。倒れ伏す男を眺めること数秒。奴は剣を杖代わりにして立ち上がった。

「〜〜〜〜〜〜!」

何かを叫んでいるようだが声に出ないようで口パクだ。男との距離もあることで読唇も出来ん。まぁ元より私に読唇術の心得はないのだが。“レヴァンティン”に給弾していると、奴はこちらに向かって駆け始めた。

「げほっ、ごふっ、はぁはぁはぁ・・怒らせたぜ、キレさせたぜ、プッツンさせたぜ! 死んだ、お前死んだぜ! 俺とこの聖剣・ディルンウィンで、お前は魂すら残さない程に燃え散るぜ!」

男はベラベラとロストロギアの正体を叫び始めた。鞘に収められた剣の銘は“ディルンウィン”。特性は強大な炎を生み出す、だろう。奴は鞘へと手を掛け、「プログラム風情が! この聖剣で散ることを光栄に思え!」と少々頭にくる台詞を吠え、黒い鞘から“ディルンウィン”を抜いた。
“ディルンウィン”は鞘だけでなく刃も黒かった。が、すぐさま心を魅了されるかのような美しい純白の閃光が発せられ、続いて爆発的な炎が生まれた。確かに魂まで燃やし尽くされそうだが・・・、それは起こった。

「ぎゃぁぁぁぁーーーーーっ!!?」

「なに・・・!?」

その炎が持ち主である男を燃やし始めたのだ。消火を手伝うより早く奴は塵ひとつとして残さずに燃やされて消え去ってしまった。トラックに突き刺さる“ディルンウィン”からは炎が消え、その黒い刀身を鈍く光らせる。
私は“レヴァンティン”を下ろし、“ディルンウィン”へと近づいて行きその柄を手にしようとしたところで「触るなセイバー!」ルシリオンの制止が頭上より振って来た。見れば方々(ほうぼう)からみなが集まって来ていた。

「セイバー、ソレに触るな。ディルンウィン。その銘の剣
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