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見計らい、「封縛! 咆えよ!」バインドを発動する。

――アリーの第三の盾――

3つ目の盾が動きを見せた。盾の縁より黄色い魔力が生まれ三角錐状の障壁と化す。封縛はその障壁に一度は掛かるがすぐに粉砕された。そう。このやり取りを3度繰り返したのだ、私は。

「往生際が悪いぞ、マスター! 管制者(マスター)と言うからには殺せないが、腕や足の1本や2本、折れようが引き千切ろうが死ななければいいんだぞ!」

殺せないからこその封殺。私にとっては脅威となるロストロギアだ、あの4つの盾は。射砲撃、魔力打撃・物理打撃、捕縛、それらを完璧に防がれる。どれだけ高速発生であっても、その速度を上回る速さで対処される。4つ目の盾の効果は未だ知らないが、どちらにしても何かを封じるものなのだろう。

「大人しく捕まれ! なぁに、闇の書の管制プログラムなんだ。悪いようにはされないさ。大事に、それは大事に飾ってもらえるとも!」

「ふっ。魔導書は飾って置かれる物ではない。使われてこその魔導書だ。見世物になり果てるつもりは毛頭ない・・・!」

――ハウリングスフィア――

「無駄なことを・・・!」

「それはどうか、試してみるといい!」

――ナイトメアハウル――

周囲に魔力スフィアを4基と展開し、多弾砲撃ナイトメアハウルを発射する。男の盾が動く。射砲撃を防ぐ赤い球体状障壁に多弾砲撃が着弾していく。私は再度ハウリングスフィアを3基と展開しつつ接近を試みる。その中で「封縛!」バインドを二重で発動する。当然動く黄色の三角錐状障壁。私はそのまま直進を続け、右拳にシュヴァルツェ・ヴィルクングを発動させる。続けてナイトメアハウルを発射準備に入る。

(射砲撃、打撃、捕縛。3つを同時に受ける時、その盾はどうなるのだろうな・・・!)

盾は三重で発動した。男を守る最初の盾は捕縛封じ、その上から射砲撃封じ、さらにその上に打撃封じ。彼の三重障壁の最初に到達したのは二重封縛だ。1つ目で相手を拘束し、2つ目が対象を捉えた瞬間、2つの封縛は反応を起こして爆破する。それは攻撃に転用できるだけの威力を持つ。
だから打撃封じの障壁が二重封縛の爆破で破壊され、次の射砲撃封じの障壁は私の拳打で破壊され、間髪入れずに放ったナイトメアハウルが最後の捕縛封じの障壁を破る、という結末に至った。

「っ!」

「これで・・・!」

≪Sammlung≫

「終わりだ!」

別の場所に待機させておいた“闇の書”を瞬時に召喚し、「ぐぅぅぅ!」男のリンカーコアを抜き出した。魔力を蒐集している間、彼は盾による攻撃を仕掛けようとしてきたが、蒐集速度を上げることで生まれたさらなる強烈な苦痛に彼は意識を手放し、同時に盾も活動を止めた。

「蒐集、完了」

“闇の書
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