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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos17リンドヴルム〜Collector of The Lost Logia〜
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ゆえに完成させたとしても主はやての病は治せない。止めたい気持ちもある。が、蒐集しなければ主はやての死期を早めてしまう。どちらを選んでも手詰まり。私はもちろん、おそらくルシルも知っているはずだ。それを承知で蒐集させているということはやはり知っているのだろうか、“闇の書”の旅路を終わらせる方法を。
『父様だって本当は八神はやてを犠牲にしたくないって思っているもの。あたし達もそうよ』
「・・・判っている。だから俺たちは協力することにしたんだ。はやてを犠牲にせずに闇の書の旅路を終わらせる為に。だから今はただ、信じてくれ、と言う他ない」
『・・・以前、協力関係を結んだ際にも言ったように具体的な策を教えてもらいたいんだけど』
私も知りたいぞ、ルシル。しかしルシルは「それは結果で示そう」と口にすることはなかった。相手も『まぁそんな気はしてたから深くは訊かないわ』と流した。
『だけど、以前伝えた通りあなたの策が失敗するような状況になった場合、こちらの策が優先されるから』
管理局の策とはなんだ。これまでのように艦載砲で蒸発でもするのだろうか。いや、それは策とは言えんな。また別の手を取って来るのかもしれない。警戒しておかなければ。
「判ってる。グレアム提督や君たちの為にも失敗はさせない。それでリーゼアリア。今回の連絡の本題はなんだ?」
『あーそうそう。リンドヴルムが動き出したって話なのよ。リンドヴルム。古代遺失物ロストロギアの収集家。その素性、外見も不明。高ランクの私兵魔導師を抱え、次元世界に解き放ってロストロギアを収拾する、胸糞悪いコレクター』
「それが? 征服剣の捜索は管理局の仕事じゃないか」
『はぁ。判らないの? あなた達を狙っているのはロストロギアの収集家リンドヴルムをリーダーとした魔導師集団なのよ、ロストロギア・闇の書の裏の参謀さん?』
「「っ!」」
息を呑む私とルシル。リーゼアリアという女性は『連中の情報網は計り知れない。おそらくキャッチしているはずだわ』と気になる話をした。
「あーあ。管理局の相手をしなければならない時にまた面倒な相手が来たものだ」
『それもあなたの情報確認ミスが招いた結果よ。まったく。しかも蒐集したのは11年前、闇の書の暴走時に殉職したクライド君――ハラオウン提督の妻子の乗艦する艦船アースラの関係者・・・あっ!』
「何か?」
『・・・何か、じゃないわよ。あなたは知っていたはず。PT事件が終わっていたのも、プレシア女史が死んでいる事も全部!・・・何せPT事件を引っ掻き回した、死亡扱いされている被疑者テスタメントなのだから・・・! そうよ。フェイト・テスタロッサが無実であることも、高町なのは、月村すずか、アリサ・バニングスが民間人であったことも・・・
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