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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos17リンドヴルム〜Collector of The Lost Logia〜
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†††Sideシュリエルリート†††

『――で、ロウダウナーがようやくゲロッたのだけど、征服剣はどうやらリンドヴルムの手に渡ったらしいのよ』

「リンドヴルム?・・・・ああ、あのリンドヴルムか」

主はやてや皆が眠りに着いている今は0時。私は喉の渇きを覚えたことで台所に水を飲みに行こうとしたところ、本当に小さな話し声が漏れ聞こえて来るのに気付き、声の出所であるルシルの部屋へ寄った。そして聞こえてきたのが、今の会話だ。いったい誰と連絡を取っているのかと思い聞き耳を立ててみる。

「よく聞き出せたな。結構頑なに拒んできたんじゃないか、連中」

『まあね。でも、管理局(うち)にも聴取のプロが居るのよ』

「プロ?」

『それは秘密。こっちとしても管理局の捜査情報をあなた達に流す危険行為を犯しているんだから』

ルシルは管理局員と連絡を取っていたのか。犯罪者の情報にやけに詳しいな、とシグナム達と話していたのだが、ルシルのことだから何でもアリ、という結論に至っていた。まさか管理局員に協力者がいたとは驚きだ。となると、先日の蒐集ミスの一件。情報未確認というのはおかしな話になってくる。管理局員から情報を得ているのであれば間違えるはずがないのだ。では何故ルシルはあんなミスを犯した?

「そうだった。グレアム提督にはいつも世話になっています、と伝えてほしい」

(グレアム!? 主はやてのご両親の友人、ギル・グレアムの事を言っているのか・・・!?)

驚くべき事実は再び、だ。もしそうだとしたらとんでもない事態だ。協力者とは言え管理局に主はやての正体を知られている。もし彼らが我々を売ったりでもすれば、一気に不利になってしまう。コレは私ひとりで抱えるには重い事実だ。が、ルシルを信じたい、という思いもあるのだ。シグナム達に知らせるのは少し待とう。

『・・・父様は少し懸念しているわ。あなたが犯したミスは管理局に波紋を呼び、そしてパラディース・ヴェヒターが闇の書の守護騎士だっていうことも知られて。でも父様はあなた達を切り捨てるつもりはないらしいわ。まだあなたに賭けているからよ、ルシリオン。あなたは言った。闇の書ははやてに掌握される。闇の書の旅路ははやての代で終わるのだ、って』

(何の話をしている・・? ルシルは何を根拠にそんな事を・・・?)

“闇の書”に終焉が訪れることを知っているとでも言うのだろうか、ルシルは。いや管制プログラムである私だからこそそれはない、と言える。私は――“闇の書”はもう壊れている。此度の主、八神はやて。あの優しく温かい幼き少女の未来は守りたい。しかしそれは難しいのだ。シグナム達は記憶が曖昧で憶えていないようだが、今の“闇の書”は災厄をもたらすだけの破壊兵器と化している。しかも主を取り込んで成る兵器だ
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