暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
もしもチート外伝 我儘な使い魔 〜世界は才人でまわってる〜
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の上に敷いただけの貧相な寝床だったが、彼の故郷ではそれだけあれば十分らしい。
この時は不思議に思わなかった。
そして次の日の事。今になって思えば、あの日に才人はその片鱗を見せていたのだ。
その日の朝、床の上に用意された自分用の食事を見たサイトは、懲りずに全力抗議してきた。唯でさえこの食堂に入れるだけでも光栄なことだというのに本当に生意気だと当時は思っていた。
『えー!?何だこの「ワザと不味く作りました」と言わんばかりの食事!?お前コラテーブルの上の食い物分けろ!どーせ全部食い切れねえんだろ!?余るんなら寄越せ!!マザーテレサもそういうのはいけないって言ってたぞ!?(※)』
『いや誰よそのマザーテレサって!?』
『ヨーコーセー!!』
最終的には「身体が資本の使い魔から体を動かす為の食いものを奪ってどうする」というごもっともな意見に折れ、分けてあげることになった。ついでに食事の大切さについて無駄に説教された。生意気だったので折檻しようかとも思ったけど、流石に食堂の皆が見ている前でそれは恥ずかしいのでやめておいた。
まだそれほど不思議には思っていなかった。
(※マザーテレサはそんなこと言ってませんが、飛行機の機内食の余りを貧しい人に分けろとは言ってました)
その後授業で失敗して、励まされて、次に会った時には何故か才人は同級生のギーシュと決闘をすることになっていた。
「てめぇ平民相手に魔法使うとかチン○ついてんのか!?男なら素手で勝負しやがれぇーーーッ!!」
「なにおう!?そこまで言うなら素手でやったろうじゃないか!こちとら軍人の家系なんだぞ!?たかが平民一人、腕っぷしで黙らせて差し上げよう!!」
いや、何でそうなる?と素直に思ったが、素手の乱闘は最終的にサイトに軍配が上がった。冷静に考えればギーシュがわざわざ素手の勝負に乗る道理など無かった。なぜあの時私たちはそれに気付けなかったのか、今でも不思議だ。
とにかく何故かその件も丸く収まった。
そしてさらに時間が立ち、学院の宝物庫に大泥棒”土くれのフーケ”が入り込んだ事件で、流石の私もおかしいと気付いた。
「なぁ、マジで探しに行くのか?破壊の杖・・・」
「当たり前でしょ!泥棒に盗まれたままなんて貴族の恥よ!」
「なんかその辺の草むらとか探して出てこねぇかな〜・・・いや、むしろ出て来い!そうあれかし!」
「何馬鹿言ってるの!あのフーケがそんな雑な・・・」
「お、これじゃね?なんか形が限りなくパンツァーファウストだけど」
「「「「そんな馬鹿な!?」」」」
そう、このころから「何かがおかしい」と気付き始めたのだ。でもそれが何なのか分からないまま一日一日が過ぎていった。そして、しばらくして何が可笑しいのかに気付いた。
――
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