暁 〜小説投稿サイト〜
不可能男との約束
男女の綱引き
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も幸福なのだろう。
あーーあ、と思う。
どこもバカップルばかりねぇ、と。









そうして四日間の準備ち五日目の豪勢な打ち上げ。
そして第二層での開催式を持って一週間も続く長い祭りは始まった。
その中には二組の男女がおり

「ほらトーリ様。エスコートをどうぞ。ホライゾンも初デートの為に色々と勉強しました───男が前に出るのですね?」

「間違っちゃあいねえがそれは蹴って前に出すって意味じゃねえんだぜ!?」

男の方がくるくるとあーれぇ〜声を出しながら異端の開幕デートをしてから何とか立ち上がるノーマルに持ち直して喧噪の中に入り込む。
そしてもう一人の男女は

「どれ智。デートらしく腕でも組んでみるか? 何だよその猜疑な目は? 別に俺は腕が組むことによってたゆんたゆんを感じ取れるなんて一言も言ってないし語ってもないないぞ? ───今から語るが」

「開き直ったら勝てるとか思っていませんかそれ」

呆れた表情と溜息を吐きながら少女の方はそれでもつかず離れずの距離。
一歩横に寄れば触れ合えるが一歩横に寄らなければ決して触れ合えない位置をキープしながらこちらも喧騒に紛れ込む。

───祭りはこれからである。







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