暁 〜小説投稿サイト〜
不可能男との約束
男女の綱引き
[11/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
な、何でしょうか?」

いきなりの声に思わず悲鳴に近い叫びを発して答えてしまう。
声をかけてきた人物───留美さんはこちらの悲鳴に驚いて考え込んだが直ぐに大丈夫だろうと思い笑顔に変えた。
その大人の対応にほっとする。
これが他のメンバーなら絶対に色々と攻撃してくる。それも陰湿的に。しかも恐らく筆頭はうちの神様だ。
神様最悪っと思うがよく考えれば極東神話の神様は結構酷かったりエロかったりだった。
うちの良心は留美さんだけだ。

「実はですね……この光景を鹿島さんに写真で送ろうかなと思ったんですけどどんな事を書いて送ればいいかと思いまして……」

「カシマ? ……ああ、鹿島・黒緒さんですか?」

一瞬、何のことだろうかと思うが直ぐに感じに脳内変換すれば答えが出た。
鹿島・黒緒。
鹿島神社の人で建御雷の代理神だ。
どんな人かというと普段は剣やら何やらを作っている剣工であり見た目はそういったイメージを強くする眼鏡を着けて白衣を着てて気の弱そうな親馬鹿の変態なのだが───強さだけで言うならチート過ぎる。
うちの神様も大概だけどあれはない。本当にない。酷いったらありゃしない。
雷関連の神様だからといってそんな方向性(・・・)を求めるなよって感じである。
各国にいる副長クラスでもあの人に勝つのは難しいんじゃないかなぁと思う。
それこそうちの神様クラスの存在じゃなきゃ勝てないだろうと思う。

……まぁ今は代理神の方は隠居しているみたいな感じだけど。

「別に写真だけでもいいんじゃないんですか? タイトルくらい付けて。あんまり大層に書くよりはシンプルな方が伝わることもありますし」

「成程……わかりましたっ」

そうして直ぐに表示枠を立ち上げて速攻でスクショをして即座にタイトルを付けて送った。
速い……と思うが一瞬だったが見えたタイトル内容が『原初の光景』と書かれていた気がするが気のせいだろうか。きっと気のせいだろう……うん。
彼女はそんな人じゃないはずだ。きっと遊び心とかだ、うん。自分が映ってなければいいや。
そう思っていると一分くらいで返事が返ってきた。
留美さんがちょいちょいと手を振るので私もその表示枠を見れる位置に移動し中身を見ると

『いやぁ、そちらは原人達がうほうほ叫んで元気そうで何よりだね。まぁ、そっちの猿の息子はともかく最近娘が風呂に一緒に入ってくれなくて寂しいんだ……! む、昔はパパの愛人になるーーー! なんて幸せなことを言ってくれていたのに反抗期寂しい……! い、いや僕はまだ諦めないぞぉ? パーパは幸福の前にある壁なんかに負けませ───あちょっと待った待ったハルさんスパナで股間をねじ───』

音声入力で打ち込んだものらしいから断末魔まで入っていなくて良かったと思う。
きっとあっち
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ