SAO編
第一章 冒険者生活
2.怒涛
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のまま渡すことも出来る。
「んーと、全部で二十分ほどかかるな。ここで待ってるか? それとも後で取りに来るか?」
――余り武器の無い状態で動き回りたくは無いな……。
NPCの問いに待っていると答えた俺たちは、暫く店内を見ていることにした。
「おお!? この包丁、武器にもなるッスよ! カテゴリ《ナイフ/ワンハンド》、固有名《キッチンナイフ》。ぷくく、そのまま過ぎッスよ!!」
「……フライパンとかフォークとかも武器として装備できるみたいだね」
「ねーねー、やっぱりあったよー! 見て見てっ、お鍋ヘルメットとお鍋の蓋の盾〜!」
「…………」
さっきまで青い顔をしていたというのに、今はもう三人は元気に店内を物色している。
それが悪いとは言わないが、何故だろうか。あの三人の子供のような光景を見ていると、逆にこちらは老けてきたのではないか、という思いに駆られる。
そんなことを考えながら俺は、武器の修理が終わるまでの二十分の間、壁に寄りかかって三人のはしゃぐ様子を見ていた。
その後、修理が終わり代金を払って店を出た俺たちは街の中を散策した。
軽食屋で遅めの昼食を取り、雑貨屋でドロップアイテムを売ってポーションを補充した後は、各自自由行動とした。
三人は村にある店を梯子するらしい。俺は村のNPCたちに話しかけて情報収集をしていた。
NPCの持つ情報というのは結構重要だ。噂の様な荒唐無稽の話が、本当にあったりすることもある。しかし、それらが全てプレイヤーたちにとってプラスとなるかは、また解らないが。
「旅人さんや、色んな話が聞きたいのなら村長に訊くのが良いぞぃ」
俺が今、話しかけていた老婆のNPCがそんなことを言った。
「……その村長は何処にいる?」
「ほら、あの家だよ。この村の中央にある赤い屋根の大きい家がそうさね。……ああ、そう言えば今日は出かけると言っていたね。確か戻ってくるのは明日の昼頃という話だから、明日時間があれば訪ねてみるとええ」
――NPCが出かける? いや、それとも昼間にしか会えないということなのだろうか……?
何か妙な感じはするが、NPCに話を聞きに行くだけなら心配はないだろう。
とりあえず、俺は明日村長の家を訪ねることにした。
そしてNPCの少女の家に泊まった翌日。
俺たちは朝から森で一狩した後、武器の修理と持ち物の整理をしてから、丁度お昼頃に村長の家に向かった。
「なんか面白いお話聞けるといいねー」
「……これまでの傾向からすると、お話を聞くとクエストが受けられるって感じかな」
「それならそれで、簡単なクエにして欲しいッスね〜」
俺の後ろを歩く三人は
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