第十六話 聖剣ですか禁手ですか
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たが、消し飛んでしまった。
「つまらん。まあいい。余興にはなるか」
体育館があった場所には、巨大な堕天使の光の槍が斜めに突き刺さっていた。
相変わらず無駄な破壊が多いわね。周りに被害が飛ぶじゃない。でも、あの程度なら大丈夫ね。結界一枚で十分止められる。それでも、経験はあちらが上でしょうね。こっちは独学。相手は百戦錬磨。技術的な面では負けているわね。
「さて、地獄から連れてきた俺のペットと遊んでもらおうかな」
パチンッ
コカビエルが指をならす。すると、闇夜の奥からズシンズシンと何かが地を揺らしながら近づいてきた。
十メートルはあるであろう黒い巨体。四足は一つ一つが太く、生えている爪は鋭利。
闇夜に光る血のような真紅の双眸。突き出た口から覗かせる凶悪な牙その二つの特徴をもつ頭が三つ。
地獄の番犬と名高い、ケルベロス。
『『ギャオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォンッッ!』』
それが二匹。六つの首が同時に咆哮をあげる。
「部長!なんですかアレ!」
「ーーケルベロス!地獄の番犬の異名をもつ有名な魔物よ。本来は地獄ーー冥界へ続く門の周辺に生息しているのだけれど、人間界に持ち込むなんて!それも二匹も!」
「ヤバいんスか?」
「やるしかないわ!消し飛ばすわよ、イッセー!」
「はい、部長!いくぜ、ブーステッド・ギアぁぁぁ!」
『Boost!!』
さて、地獄の番犬と呼ばれるのなら、悪魔の犬のようなものかしら?悪魔の犬はメイド長だけで十分よ。
「イッセー、今回私たちはあなたをフォローするわ」
「力を高めて、俺がトドメですか?」
作戦を伝えるリアス。あのねえ、そんなことはここに来る前に済ませなさい。ケルベロスは待ってはくれないわ。
『結界「四重結界」』
ガキィン!
ケルベロスの突進を跳ね返す。あら、軽いわね。四枚もいらなかったわ。
「いえ、あなたにはサポートに徹してもらうわ。高めた力を仲間に譲渡するの。ブーステッド・ギアはあなた自信をパワーアップさせる神器であると同時に、チーム戦でメンバーの力を飛躍的に上昇させるものでもあるわ」
今この時にチーム戦と同じ説明をしないで。緊張感がなくなるわ。
ガン! ガン!
さっさと説明してくれないかしら?今回の作戦は一誠のブーステッド・ギアを譲渡優先にして臨機応変に動く。これだけでいいじゃない。『王』として未熟ね。
「ところでイッセー。譲渡は、あなた自身のパワーアップも含めて何回使用可能かしら?」
・・・・・・あなたねぇ。そんな大切なことは事前に把握しておきなさい。
「現時点の俺の体力も合わせると、限界まで高めたもので三回か四回です。いや、四回目で俺自身
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