第124話 董卓上洛
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れるのです」
陳宮が賈?に声を掛けた。
「音々音、落ち着いていられる訳ないでしょ! 袁本初を抑えれるか抑えられないかは私達の今後に大きな影響を与えるのよ」
「悩んでも仕方ないではありませんか。我らには三万人の兵をお一人で屠られる恋殿がいるのです。悩むことなど何もありません」
陳宮は無い胸を叩き自信満々に言った。彼女は呂布を敬愛し、呂布の軍師であると自称している。
「飛将軍・呂奉先も万能じゃないのよ」
賈?は敢えて恋に視線を写し、彼女のことを姓と字名で呼んだ。
「賈文和様、張将軍がお戻りになられました」
会話を中断させるように董卓軍兵士が賈?の元に足早に近づいてきた。
「直ぐに呼んできて頂戴」
賈?は兵士に向き直り張遼を部屋に通すように言った。
「結果はなんとなくわかるけど。一応、報告して頂戴」
「賈クッチ悪い」
張遼はバツ悪そうに部屋に入る賈?に苦笑いをしながら謝った。張遼の姿は一目でもわかるほど痛々しい怪我を負い彼方此方包帯を巻いており所々出血していた。彼女の状況から袁本初の捕縛は失敗に終わったことは直ぐにわかった。
張遼は袁本初の捕縛に失敗したこと。麗羽旗下の兵達の猛烈な抵抗と鮮卑の軍と劉正礼軍の登場のより失敗したことを順を追って説明した。
「そう」
賈?は短く返事すると右手の親指の爪を噛み苦々しい表情をした。
「何で鮮卑族が袁本初を助けるわけ、それより劉正礼軍の動きが早過ぎるわ。冀州から援軍を出して、この迅速さはありえない。劉正礼が私達の動きを想定していたとしか理解できない」
「袁本初を良い所まで追い込んだやけどな。いや、ちゃうな。袁本初の兵達の抵抗が思いほか激しかったのが大きい。都の高級官吏やから、どうせ部下の忠誠心は低いと思って甘くみてしもうた」
「ところで生き残りの兵は?」
「数百」
張遼は俯き辛そうな声で数字のみ答えた。
「霞、ご苦労様。とりあえず休養をとりなさい」
賈?は張遼に言うと彼女に背を向けて、張遼を部屋から下がらせた。
「霞殿があれ程の怪我を追うとは劉正礼とは何者なのです?」
賈?と張遼との会話の間沈黙していた陳宮が口を開いた。
「劉正礼。車騎将軍にして冀州牧。幽州、青州に強い影響力を持つ男」
「それは知っているのです」
「文官としては凡人以上天才未満の秀才。でも、武官としては超一流。恋とも互角に殺りあえるんじゃないかしら。どちらにせよ怪物なみの武将なのは間違いない」
「そんな真逆」
「劉正礼は恋と同じ用兵術を好むの」
「恋殿と同じ用兵術?」
「劉正礼の用兵術は基本は自らが最前線に身を置くこ
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