第124話 董卓上洛
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」
麗羽は隣を走る桂花に声をかける。桂花は確信を持ったように頷いた。友軍と思われる騎兵数百騎は麗羽の横を勢い良く駆け抜けて後塵に迫る董卓軍に襲いかかった。彼らの来た後方には更に大きな砂塵を確認でき、大軍がこちらに向っていることは容易に推測できた。
「袁校尉、御無事ですか?」
騎兵達を率いる部将らしき女の子が馬上より麗羽に声をかけてきた。彼女は満寵こと泉。彼女は髪を短く切りそろえ露出の少ない銀色の甲冑に身を包み、戟の刃先を下に向けていた。
「あなたは?」
「私は劉車騎将軍配下、満伯寧です。緊急時のため無礼の段お許しください。まずは敵兵を掃討します。袁校尉は本隊に合流ください。本隊は直ぐそこです」
泉は麗羽との会話少なく、騎兵に指示を出し敵前に迫る敵兵に向って行った。
?州某所??????
「えええい! さっさとどかんかい!」
張遼は鈴々に渾身の槍の一撃をぶつけるが鈴々は難なく受け止め弾き返す。体勢を整えるために張遼が一歩引く。鈴々は空かさず彼女との間合いをつめ一気呵成で蛇矛の連打を張遼に叩き付けた。
「麗羽お姉ちゃんのところには絶対にいかせないのだ!」
張遼は鈴々の攻撃に押されながらも口を開く。
「逃げ切れると思っているんかい。さっさと投降しい。悪いようにせん」
「お前なんかに投降なんてしないのだ!」
「お前等、こいつらに構うんやない! 狙うは袁本初ただ一人。袁本初を追え??????!」
張遼は鈴々と先ほどから矛を交えているが決着がつかずにいた。周囲の兵が鈴々を討ち取りに近づこうとも鈴々の剛力で一合のもとに数十人の敵兵が蛇矛の餌食となった。猪々子と斗詩は二人一組となり絶妙のコンビネーションで敵兵を薙ぎ伏せている。殿を買った騎兵達も奮戦したものの生きているのは数人、残りの兵達は既に絶命していた。
剣戟の声と怒号と絶叫の音しかない周囲に変化が生じた。董卓軍の兵が浮き足だっているのだ。その変化に最初に気づいたのは張遼だった。張遼は鈴々との一進一退の攻防の中で周囲の気配を探るように視線を向けた。
「よそ見するなのだ!」
鈴々の怒声を受けてもなお変化の元である後方に一瞬視線だけを向けた。彼女は自軍が後方の方角にいる兵士達が恐怖の悲鳴が上げていることにきづいた。麗羽達の兵はほぼ討伐済み、残るは部将クラスのみだ。その部将クラスは張遼の周囲で戦闘をしているので後方にいる兵が恐怖に怯える理由がない。あるとしたら董卓軍を攻撃する者が他にいるということだ。張遼は劉正礼の軍にしては動きが早過ぎると感じた。
「ちっ!」
想定外のことが起きていることに張遼は苛立っていた。
「将軍、大変です!」
張遼は鈴々の猛撃
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