第3章 聖剣の影で蠢くもの
第24話 リアス・グレモリーの憂鬱
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神はやて」を巡って議論は紛糾した。
『なぜ、彼女の力を隠していたのか』
争点は、その一点に尽きる。
矛先は、決定を下したサーゼクスに向けられた。
サーゼクスは――
『八神はやては、グレモリー家の客人として、長い間協力関係にある。他勢力への情報の漏えいを恐れて公にはしていなかった』
――と答え、弁護した。
結局は、客人という立場ながらも、取り込みに成功している(ようにみえる)ことで、リアスに任せることになった。
一番親しい仲にあるリアスが選ばれたのは、自然な流れと言える。
彼女が責任をもって監視・保護することで、とりあえずは様子見することになった――問題を保留にしたともいえよう。
――――謎の神器『夜天の書』
本型の神器で、持ち主に強大な魔法の力を与えるという。
その力の一端は、合宿とレーティングゲームでみせられた。
精神世界での修行を可能とする『幻想世界』や『闇の魔法(マギア・エレベア)』など、様々な魔法。
合宿で一度だけ放たれた『デアボリック・エミッション』という名の魔法もすごかった。
彼女を中心にすべてを破壊する黒球が広がる様は、恐怖とともに思いだせる。
本来はこういった広域殲滅魔法を得意としている、とは彼女の談である。
魔法の力だけでも驚異的だが、それだけではない。
夜天の書にはとんでもないおまけがある――それは、5人の騎士。
リインフォース、シグナム、ヴィータ、ザフィーラ、シャマル。
リインフォースは、はやて同様後方からの援護を得意としており、はやての補佐としての役割をもつ。彼女から戦術面で多くのことを教わった。
シグナムは、悠斗を超える一級の剣士。
ヴィータは、小柄な身体に似合わず子猫以上のパワーをもつ。
シャマルは、アーシアのように治癒を得意とする。
ザフィーラは、リアスの消滅の魔力すら防いで見せた。
一人一人が超一級の実力者ぞろいの八神家のメンバーの行動は、否が応でも注目を浴びざるを得ないだろう。
今後この神器を巡って様々な出来事が起こるだろう。
それは福音であるかもしれないし、災禍であるかもしれない。
そもそもこれだけ強力な神器が、いままで見つからなかった方がおかしいのだ。
リアスなどは、神が新しく作った神器なのでは?と単純に思っていたが、兄のサーゼクスはその考えを一蹴した。
新しい神器ではありえない、と。
その態度に違和感を覚えて、理由を追及したものの、歯切れ悪くいなされただけだった。
懸念はある。
いままで、はやてたちは、つかず離れずの距離を保っていた。
そんな彼女たちが、積極的にリアスに協力――――介入している
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