ドラゴンの咆哮
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ヴィーテルシアさん!お願いします!」
「あい!」
「ハァッ!」
合図を受け、ハッピーは掴んでいたナツの服を放し、ヴィーテルシアはココロが落ちやすいように身を丸くする。
そして2人は同時にコブラ目掛けて落下した。
(無心で攻撃される方が厄介だった)
「終わったな」
コブラは呟く。
「火竜の・・・」
「灰竜の・・・」
凄まじいスピードで落下しながら、2人は頬を膨らませる。
(無駄だ!聴こえてるぜっ!狙いは『拡散』。どこに避けても当てる気か)
それを見上げると、コブラは軽い身のこなしで飛びあがり――――――
「だが後頭部までは届かねえ!」
「!」
「ナツさん!」
「危ない!」
シュバッと飛んだコブラは左手にナツの後頭部を掴んだ。
そしてそのまま背中に飛び乗る。
落下するココロはヴィーテルシアにギリギリのところで助けられた。
「その頭を砕いてやる」
「ナツーーーーーー!」
爪を立てるコブラを見て、ハッピーが叫ぶ。
が、毒が全身に回ったナツに避ける方法はない。
最後の手段である作戦さえも通用せず、ナツは悔しそうに叫んだ。
「くっ・・・そぉオオォ―――――――――――!」
「!」
ナツの断末魔にも似た叫び。
コブラは自分の耳に違和感を感じた。
そして、断末魔とは別の叫びが響く。
「っ・・・ナツさああああああああああああああん!」
後頭部を掴まれるナツを見た、ココロの叫び。
徐々に大きくなる叫びにつられるように、コブラの耳の違和感も大きくなっていく。
そして――――――――――
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
2人のドラゴンの咆哮が、響き渡った。
見開かれたコブラの目が血走っていく。
その叫びは空気を震わせ、大地を揺るがし、ニルヴァーナ全体へと響く。
「何だ、この音は!?」
「怪獣!?」
「ムォ!」
「わわわっ!」
「うおーっ!何か解らねーけど面白れぇーっ!」
「このバカ大音量・・・ナツね」
その叫びはルーシィ、グレイ、ルー、アルカ、ティア、ジュラの6人の下にも響き―――
「!」
エルザとジェラールの下にも響き―――――――
「ナツさん!?ココロちゃん!?」
「うるさいわね・・・」
「何があったんだろう・・・」
ウェンディ、シャルル、アランの3人の下にも響いた。
「耳があああああああああ!ぎゃあああああああ!アァ・・・ア・・・」
そんな2
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