暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
ドラゴンの咆哮
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リマ)を埋め込む事によって竜殺しの力を手に入れた、新世代の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)
「竜殺しの魔水晶(ラクリマ)・・・?」
「ラクサスと同じだ!コイツ・・・本物の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)じゃないよ!」

ココロは訝しげな表情を浮かべ、ハッピーは眉を吊り上げる。
ハッピーの言葉を聞いたコブラは口を開いた。

「本物?元々、(ドラゴン)のみが習得しているという滅竜魔法を人間が修得する術はねぇ。オレから言わせれば、テメェ等の方が怪しいぜ。この世界に(ドラゴン)なんていねぇんだからな」

その言葉は聞き捨てならない。

「イグニールはいるっての!」
「グラウアッシュだっています!勝手に絶滅させないでくださいっ!」
「いねえよ!(ドラゴン)は絶滅したんだァ!」

ナツとココロの言葉に否定の言葉を叫びながら、コブラとキュベリオスは突撃する。

「毒竜双牙!」
「ぐああああっ!」
「きゃあああっ!」

毒を纏った両腕を交差させるように振るう。
それを喰らった2人は更に上空へと打ち上げられた。

「か・・・体が・・・動かねえ!」
「うぅ・・・あぅっ・・・」
「毒が全身に回ったんだ。そのまま死ねぇ」

毒が全身へと完全に回り、動けなくなったナツとココロにコブラは笑みを浮かべて言い放つ。

「ナツーーーーー!」
「うぐ・・・ああああっ!」

ナツの名を叫びながら何とか空中に留まるナツと、ありったけの精神力を集結させて留まるヴィーテルシア。

「ぐぎぎ・・・うぎ・・・」

ナツは苦しそうに声を上げ―――――

「ハッピー!オレを落とせ!」
「え?」
「ナツさん!?」
「何を・・・!」
「!」

ナツの突然の言葉にハッピーだけでなくココロとヴィーテルシアも目を見開く。
そしてコブラの耳もその声を拾った。

「何・・・言ってんの、ナツ・・・さっき、体・・・動かない・・・って・・・」
「だからこそ、これで決める。ココロ、耳貸せ」
「は、はい!」

ナツの考えが解らず困惑するハッピー。
ココロを呼んだナツは何かを耳打ちする。
それを聞いたココロは一瞬戸惑ったような表情を浮かべたが、すぐに覚悟を決めたような表情を浮かべた。

「・・・解りました!ヴィーテルシアさん、合図したら私を落としてください!」
「お、おいココロ!?」
「2人とも何するつもりなの!?」

やはり考えが解らず困惑するハッピーとヴィーテルシア。
だが、心の声が聞けるコブラは2人の考えを聴き取っていた。

(『フルパワーの咆哮』!?バカめ!テメェ等の考えは聴こえているぜ)

ナツとココロの行動を理解したコブラは上空を見上げ、笑みを浮かべる。

「ハッピー!今だ!」

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