第9話
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、行こう」
ひよ子「は、はい」
こうして団子屋を後にした俺達はまた城下を歩き始める。
竜司「さて、さっきの話だが、ひよ。墨俣周辺に詳しい、野武士か大工の知り合いって、いるか?」
ひよ子「墨俣の地理に詳しい知り合い、ですか。うーん…」
俺の質問の答えを探すため、首を傾けて考え込むひよ。
ひよ子「あ、一人いますね。幼馴染なんですけど」
竜司「その者の名は?」
ひよ子「蜂須賀小六正勝。通称は転子って言います。今はどこにも仕えず、野武士を率いて尾張と美濃の小競り合いに横入りして、陣稼ぎをしている子です」
竜司「予想通りか。…ならその子に依頼して手伝ってもらうとしよう」
ひよ子「えっ!?ころちゃんにですかっ!?」
竜司「そう。野武士を率いているならそれほどの人数を抱えている。なら報酬次第ではこちらが考えてる通りに動いてくれるってことだ…」
ひよ子「それは…はい。そうだと思いますけど」
竜司「今回使うのは野武士だが、今回はなるべく織田軍の兵は使えない。いや、使いたくない」
ひよ子「え?織田の兵は使わないんですか?」
竜司「今回に至ってはな。織田の兵を使うと色々と面倒になるからな…。その点、野武士ならどこの軍か悟られることはまずないだろう。なんせどこにも所属していないんだからな」
ひよ子「敵に久遠様が城を築くことを悟られないようにするためなんですね!」
竜司「それもあるな。後、久遠は美濃に相当の斥候…あ、いや、草を放っている。そうだな」
ひよ子「はい。久遠様は結構な草を使ってるって聞いてます」
竜司「なら、相手、美濃方面からも、こちらに草を放っていてもおかしくないよな」
ひよ子「あ…言われてみればそうですよね」
竜司「さて、じゃあここで質問。その草が調べているのを知らず、戦の準備を始めたら…どうなるかな?」
ひよ子「目的を調べた上で本国に報せが行って、きっと向こうも戦の準備を始めると思います。…なるほど。だから正規の兵を使わないんですね」
竜司「正解だ。だから佐久間殿も、築城もままならず、壊滅して敗走したのだろうな。だから、どこにも属していない君の友達の力が必要なわけだ」
ひよ子「うううううーーーーーーーーーー…!お頭、すごいです!私、そんな風に考えたことありませんでした!」
竜司「だから言っただろ?ひよの力が必要だってな」
ひよ子「はい!ありがとうございます!お頭ぁ!」
これも歴史を勉強していたお陰だなと思う竜司、歴史の教科書に感謝だな…。
竜司「さて、話も纏まったことだし、早速君の友達に会いに行くか」
ひよ子「はいっ!」
こうして野武士をしていると
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