第9話
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よは戦闘向きじゃないだろう?」
ひよ子「あぁ…そうですよね。竜司様はお強いですから、先方でも十分やっていけますよね…それに比べて私は…」
自分に力が無いのが悔しいのだろう。ひよ子は下を向きながらズーンっと音が鳴るかの如く俯いていく。
竜司「あぁいや、俺にだってできないことはあるぞ」
ひよ子「えぇ!竜司様ってなんでもできる完璧超人な人かと思っていました。お殿様や他の家中のみなさんの前ではあんなに堂々となさってて、しかも戦闘だってあんなにお強いのに!」
竜司「まぁ、俺だって人だからな。で、ひよは何ができるんだ?」
ひよ子「あ、はい!お掃除は得意ですよ!料理はあまり得意じゃないけど!だから竜司様の家事のお世話は、料理以外はできますよ!」
竜司「へぇ、それだけできれば有難い。一応料理は俺も一通りやってたが、何分ズボラなものでな。家事とかそういうのは苦手だ」
ひよ子「そ、そそそそそんなー竜司様ご冗談を。本当はお一人でなんでもできるじゃないですか?」
竜司「料理はな。でも俺もそこまで生活力はないんだよなぁ…元の世界でも衣服とかは部屋に散乱してたし…」
ひよ子「じゃ、じゃあ私、竜司様の身の回りをお世話いたします!いつも竜司様が清潔にいられるように掃除でも洗濯でもなんでも頑張っちゃいます!」
竜司「あ、あぁ。よろしく頼む。(よかった…本当は着替える服もそんなにあるわけじゃないし、家事は全てできるけど…それでこの子を傷つかせる訳にはいかないからな…)」
一先ずは元気になったひよ子。
そんなひよ子を見て、ホッと安堵を浮かべる竜司。
すると、襖が開く音とともに、庭の片付けが終わったのだろう、帰蝶が入って来た。
帰蝶「あら。なんだか賑やかね」
竜司「まぁ、な。とりあえず、部隊のことと、お互いの自己紹介が終わったところだ」
帰蝶「自己紹介なら、尾張に来る前に終わってたんじゃないの?」
竜司「そうだが、折角同じ隊になったんだ。お互いの認識を込めて、もう一度自己紹介しただけだ。ひよ。帰蝶にも茶を馳走してあげてくれ」
ひよ子「は、はい!只今!」
帰蝶「早速こき使ってんのね。あの子も可哀想」
竜司「そう言わないでくれ。なら、帰蝶は俺が汲んだ茶を飲みたいか?一応茶の心得は持っているけど…」
帰蝶「いいや!私はまだあなたのことを信用してないのよ!そんな奴が汲んだお茶なんて、誰が飲むものですか!」
竜司「そう言うと思った。だからひよに入れるよう頼んだんだ」
帰蝶「ぐ……」
言い返す言葉がないのか、グウの音を一つ溢す帰蝶。
帰蝶「それにしても、まさか織田家自慢の武将達みんなやられるなんて…」
竜司「俺も鬼を倒すため、色
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