暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『三十二話』〜名前を呼んで……もう呼んでるけど〜
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別に。新しい人生を生きれるしね。それよりもアリシアを」

「それもそうだな。の、まえにプレシア」

「なに?」

「一つだけ約束してくれ。……例えアリシアが蘇ってもフェイトを……あの娘を決して蔑ろにしないとな」


 拓斗はフェイトを見つめる。


「母さん……」

(もし、プレシアがフェイトを捨てる様な事があれば俺は……)

「…馬鹿な事を言わないで拓斗」


 そう言って優しくフェイトを抱きしめるプレシア女史。


「自分の娘を蔑ろにする親が何処にいるの? この子は私のもう一人の娘よ」

「か、母さん……」

「ふふっ、アリシアに紹介しなくちゃね。あなたの妹だって……」

「母さん!!」


 プレシア女史の胸で涙を流すフェイト……


「うん、これなら大丈夫だな。さてと……邪魔だからお前ら全員部屋から出ろ」










 拓斗side

「邪魔だからお前ら全員部屋から出ろ」

「「「「「「「「「なんで!?」」」」」」」」」


 息ぴったりだな。俺が思ってるよりも仲良くなってるみたいだな。仲良き事はいいことだ。


「うるさいぞお前等。今からアリシアを蘇生させるからだ。わかったらさっさと部屋出ろ」

「何でなの!?」

「だからアリシアを蘇生するからだって言ってるだろ」

「見るだけでもダメ?」

「ダメだ」

「ならばサーチャーを置いておくことは……」

「許すと思うか? もしやっても即破壊だけどな」

「私もダメかしら?」

「プレシアでもダメだ。生き返らす以外にもしないといけない事があるからな。ほら出てった出てった」


 皆を外に押しやる。


「5分程で終わるから、カップ麺でも作って待ってな」


 そう言って医務室の扉を閉じ、鍵を閉めた。
 これで大丈夫だな。別に見られてもいいんだが、一々騒がれるのも面倒だし。


「さて……アイツはどこだ?」


 辺りを見回すが時の庭園で見た霊体の姿はどこにもない。


「お〜い、戻してやっから出でこ〜い」


――シ〜ン……


「……おい! 出てきて自分の身体に戻れ!! 早くしないと蘇生してやん【もう戻ってるけど?】ないぞうぉおおおおお!!?」


 いきなり後ろから声が聞こえ驚き、声がした方向から距離をとる。


【ひど〜い! 『出てこい』って言うから出て来たのに、そんなに驚く事ないでしょ〜!!】

「あ、あぁ…悪かった。でもいきなり出てくるのはいいが後ろから声をかけないでくれ。今知ったが何気に怖い」

【うん、わかった】

「よし、戻ってたのに悪かったな。体に戻ってくれ」

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