暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第一章  冒険者生活
1.林檎と少女
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イ大冒険が始まる、ってね。

 あたしたちは《冒険者》になったんだ。








 その後、しばらく街道を歩いていたあたしたちの前に、分かれ道が現れた。
 右の道の先には山が見え、左の道の先には深い森が見える。

「あれ? 分かれ道ですよ?」
「……おかしいな。あのNPCは街道沿いに行けば村に着くと言っていたんだが」
「あ、キリュウさん! ここに《立て札》が倒れてるッスよ!」

 声を上げたチマの指差す方を見ると、草むらの中に隠れるようにして立て札が横たわっていた。

「ホントだ。えーと、右が《小鬼の山》で、左が……うん? 擦れてて解らないよ?」

 あたしが倒れてる立て札を屈んで読んでいると、キリュウさんが立て札を持ち上げようとした。

「っ…………動かないか」
「……ということは、これは《座標固定オブジェクト》ってことですね」

 たぶん、キリュウさんは後から来るだろう人のために立て札をちゃんと立てようとしたんだろうけど、それは出来なかったみたいだ。
 レイアが言った《座標固定オブジェクト》というのは、動かす事が出来ない物をそう呼ぶのだそうだ。ちなみに、その殆どが《破壊不能オブジェクト》でもあるらしい。その名の通り、壊せない物だね。主に街や村の中にあるものがそうらしい。家とか、公共物とかが多いって聞いた。
 この立て札も、その《座標固定オブジェクト》だということは、こうして倒れていることがデフォルトなのかな? 
 でもこれ、気付かない人は絶対気付かないような位置だよね。

「……茅場晶彦も、趣味が悪いな」
「ですよねー。でも、この立て札通りなら、右の道に先に見えるあの山が《子鬼の山》ってことになりそうですね」
「じゃあ、左に見える森へ続く道が、あのNPCの言ってた村に続く道ってことかな?」

 レイアが道の先にある森を指差す。その森は結構深いらしく、ここからでは本当に村があるのかも解ない。
 あ、今なんか鳥みたいのが飛んだ。

「う〜ん。この《子鬼の山》って明らかに危ない臭いぷんぷんッスよね? あーでも、そうと見せかけて逆に森の方が危ない〜とか?」

 チマが立て札を睨みながら唸っている。
 立て札みたいな(こういう)細かい嫌がらせをしてくるような人だったら、チマの言う通り、逆に森の方が危ないんじゃないかなと、あたしも思う。

「……キリュウさん、どう思いますか?」

 レイアが、森と山を交互に見ていたキリュウさんに訊いた。

「……確かに、チマの言うことも解るが、そもそも両方同じく危険だと考えた方がいいだろう」
「あー、確かに」
「実はどっち選んでも変わらない、ってのはありそうですね。でも、そうするとどうしますか?」
「……ここは左へ行こう。どち
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