第六十話 時計塔その三
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「勉強しようと思っていても」
「していた方がいいと思うわよ」
「やっぱりそうよね」
「うん、そっちも頑張ってね」
「そうするね」
こうしたことを話すのだった、聖花と。
そしてその味噌汁ともやしとゴーヤの炒めものを食べつつだ、こうも言った。
「お店は味と値段、早さだけじゃなくて」
「そういうことも必要なのよね」
「そうよね、これからは」
こう聖花と話すのだった。
「法律の知識もね」
「お店をしていくにも色々と必要なのね」
愛子も二人の話を聞いている、その中で頷くのだった。
「やっぱり」
「そうよね、お料理の腕や清潔にするだけじゃなくて」
「接客のこともあって」
「変なお客さんへの対応とか」
「法律のこととか」
「私も勉強しないとね」
愛子は微笑みながらも確かな声で頷いた。
「私もお店やることになってるし」
「お姉ちゃんやっぱり」
「ええ、ここのお店は愛実ちゃんに任せるから」
家の食堂はというのだ。
「私は結婚してね」
「そこでなのね」
「うん、二人でやっていこうって思ってるから」
「頑張ってね、そっちのお店も」
暖簾分けの様な形で店をやろうと思っている姉に励ましの声をかける。
「繁盛させてね」
「頑張るわね」
姉も笑顔で応える。
「それで立派なお店にするから」
「そうしてね、本当に」
「だから愛実ちゃんもね」
「うん、今から色々と勉強しているから」
店のことをだというのだ。
「今以上に凄いお店にするわね」
「そうだぞ、その意気だぞ」
「今以上に思うってことが大事なのよ」
両親も愛実に笑顔で言ってその言葉で背中を押した。
「現状維持だと前には進まないからな」
「前に進まないとお店もよくならないから」
「少しずつでも前に出るんだ」
「進んでいくのよ」
「そうよね、何でも前に進んでいかないとね」
愛実もわかってきたことだ、世の中は前に出ないとならないのだ。前に進んでいかねばならないものなのだ。
だからだ、自分でもこう言うのだった。
「お店も何でもね」
「そうだ、少しずつでもいいからな」
「頑張っていってね」
「そうするわね」
愛実も真面目な顔で頷く、そのうえでそのカツとサラダも食べる。サラダはキャベツがかなり多いがこれもだった。
「切った残りなのよね」
「キャベツも大変よね」
「折角切っても食べない人多いのよね」
付け合せの野菜はそうしたものだ、特にキャベツは千切りにして出していても食べる人は少ないのである。
「だから最近はね」
「そっちも工夫してるのね」
「キャベツはお替わり自由にしてるの」
こう変えたというのだ。
「あとリクエストで酢漬けにしたりもしてるの」
「キャベツの酢漬けね」
「ザワークラフトっていう
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