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八条学園怪異譚
第六十話 時計塔その一
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ちゃんにもわかるのね」
「ずっと愛実ちゃんのお店のカツ食べてきてるしね」
 聖花はにこりと笑って愛実に答えた。
「だからね」
「わかったのね」
「うん、うちも油変えてみようかしら」
「ああ、カツサンドのね」
「やっぱりカツサンドも油が大事だから」
「あと揚げパンとかドーナツもよね」
「そうなのよ、それでメーカーは」
 聖花はその油のメーカーについて尋ねた。
「何処なの?」
「メーカーは一緒なの。作ってるね」
「あっ、そうなの」
「八条食品の油なの」
 そのメーカーの油だというのだ、前の油も今の油も。
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