火竜と灰竜、そして毒
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闘しようと言おうとしたココロを遮ってナツが叫ぶ。
理不尽以外の何ものでもない言葉に、ココロは戸惑ったようにオドオドと瞳を揺らした。
「おいナツ、今はそれどころではないだろう」
「それどころなんだよ!アイツと戦ってたのはオレだ!だからアイツはオレが倒す!つまりオレの獲物だ、横取りは許さねぇぞココロ!」
「そ、そんなワガママ言わないでくださいよっ!相手は六魔将軍なんですよ!?ナツさん、ずっと思ってましたけど連合軍の意味解ってます!?」
「ココロも何気にヒドイ事言うね」
敵がいるにも拘らずギャーギャー喚くナツ達。
それを見ていたコブラは大きく溜息をついた。
「ギャーギャーワーワー・・・騒がしい奴等だ」
「何だここは?」
「街みたいね」
「かなり古いねー」
「古代都市・・・ってトコかしら」
ナツとココロがギャーギャー喚いている頃、ルーシィ、グレイ、ルー、ティアの4人はニルヴァーナ本体への潜入に成功していた。
「その通りデスネ。幻想都市ニルヴァーナ」
『!』
辺りを見回していると、背後から声を掛けられる。
4人が一斉に振り返ると―――――
「そなた達もここにいたとは、心強い」
「ん?何だルー、ルーシィとペアルックか?」
「リオンとこのオッサン!」
「ジュラさん!」
「アルカ!」
「・・・と、六魔将軍!?ええ!?」
そこには蛇姫の鱗のジュラ、妖精の尻尾のアルカと・・・敵である六魔将軍のホットアイがいた。
しかも戦いの途中、とかではなく、普通に並び立っている。
「案ずるな・・・彼は味方になった」
「コイツいい奴だぞ。危害加えねぇし大丈夫だ」
「世の中愛デスネ」
「うそぉ!?」
「あのオッサン、悟りの魔法でも使えんのか!?」
「まー、アルカが言うならいい人だね!」
「ニルヴァーナの影響でしょ。騒ぐほどの事じゃないわ」
敵であったホットアイが味方になった事にルーシィとグレイは目を見開いて驚愕し、ルーは呑気に笑い、ティアは至って冷静に呟く。
「で・・・幻想都市ニルヴァーナっていうのは何?説明なさい」
味方だと言われてもやはり警戒心は解けないのか、鋭い目でホットアイを見るティア。
ティアの言葉にホットアイは説明を始めた。
「ここはかつて、古代人ニルビット族が住んでいた都市デス。今からおよそ400年前、世界中で沢山の戦争がありました。中立を守っていたニルビット族はそんな世界を嘆き、世界のバランスを取る為の魔法を作り出したのデス。光と闇をも入れ替える超魔法。その魔法は『平和の国 ニルヴァーナ』の名が付けられましたデスネ」
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