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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第37話。変人と桜。
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兄さんを使ってお爺様をどうにか出来ないかと考えてみた。色々やってみた。体も使った。

けど彼は使えなかった。彼ではお爺様をどうすることもできないことを理解した。

結局、無能な自分が露呈しただけであった。外からの助けを願った。だれか私を助けて・・・・

いつものように先輩が作った同好会に参加した。先輩は私が思っていることを見抜いているかのように言った。

人は何かを起すことで事が起こる。待つだけでは事は待たない。過ぎ去るのみ。

ドキリとした。なんでこの人は分かるのだろうか?でも、また前を見ることにした。

起すことで事は起きる。待つだけでは事は待たない。過ぎ去るのみ。

意味を考えてみた。助けは求めないと助けは来ないと言うことか?

けど、穢れた私を知られたくはなかった。特に『憧れ』には。

助けは求めない。けど、私では何もできない。・・・・私にはできない。・・・・『できるように』するには?

・・・・ああ。これが、『現状を理解』するってことなんですね。そうですよね?士郎さん。先輩。

マキリの属性である『水』を無理矢理付加されたこの身は、空を飛ぶ鳥が無理矢理泳げる様にされたのと等しい。

なら、泳げるようになればいい。まずは、『水』に慣れることから始めよう。つまり・・蟲に慣れようと思う。あのおぞましく感じていた蟲に

「はい。お爺様。今日はどんな蟲になさるのですか?」

恐らく、今の私はお爺様と同じぐらい下品な笑みを浮かべている。

まずは一歩ずつ、『泳いでみる』ことにする。マキリという泥の中を・・・・
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