第37話。変人と桜。
[7/7]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。
兄さんを使ってお爺様をどうにか出来ないかと考えてみた。色々やってみた。体も使った。
けど彼は使えなかった。彼ではお爺様をどうすることもできないことを理解した。
結局、無能な自分が露呈しただけであった。外からの助けを願った。だれか私を助けて・・・・
いつものように先輩が作った同好会に参加した。先輩は私が思っていることを見抜いているかのように言った。
人は何かを起すことで事が起こる。待つだけでは事は待たない。過ぎ去るのみ。
ドキリとした。なんでこの人は分かるのだろうか?でも、また前を見ることにした。
起すことで事は起きる。待つだけでは事は待たない。過ぎ去るのみ。
意味を考えてみた。助けは求めないと助けは来ないと言うことか?
けど、穢れた私を知られたくはなかった。特に『憧れ』には。
助けは求めない。けど、私では何もできない。・・・・私にはできない。・・・・『できるように』するには?
・・・・ああ。これが、『現状を理解』するってことなんですね。そうですよね?士郎さん。先輩。
マキリの属性である『水』を無理矢理付加されたこの身は、空を飛ぶ鳥が無理矢理泳げる様にされたのと等しい。
なら、泳げるようになればいい。まずは、『水』に慣れることから始めよう。つまり・・蟲に慣れようと思う。あのおぞましく感じていた蟲に
「はい。お爺様。今日はどんな蟲になさるのですか?」
恐らく、今の私はお爺様と同じぐらい下品な笑みを浮かべている。
まずは一歩ずつ、『泳いでみる』ことにする。マキリという泥の中を・・・・
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ