第37話。変人と桜。
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語っちゃって・・」
「あ、え、い、いえ。だっ、大丈夫です。」
「熱く語る男。衛宮士郎14歳。熱くなれよー!」
「ニイさん五月蝿い。」
最近シロちゃんが冷たいです。ニイチャン悲しいよ。これが兄離れってやつなのか・・・・
「さて、話してたら遅くなってしまった。シロちゃん。もういくで?」
「あっホントだ。君も送ってあげないと。えっと・・」
「さっ・・桜です。間桐桜といいます。」
「シロちゃんは、士郎っていうんよ。俺の弟や」
「・・・・いつも部室で聞いてます。」
「間桐?えっと間桐慎二って知ってる?」
「・・・・兄です。」
あれ?っと首をかしげるシロちゃん。・・シロちゃん、親父が言ってた間桐さんちの話忘れてるな。
「とりあえず、遅いから送らないと・・」
「大丈夫です。帰れますから。・・それでは先輩。さようなら」
逃げるようにして帰る桜ちゃん。・・・・恥ずかしかったんだな。
「いつも思うけど、真顔で女の子を送るとかよく言えるよなシロちゃん。」
「?普通だろ?」
「実はのぉ、それは意訳すると、
『君みたいな子を一人にしてはいけない。俺が守るよ』(`・ω・´)キリッ的なイケメン発言なんや」
「あ〜はいはい」
「いやまじやって。今回は嘘やないから」
「あ〜はいはい」
肩を並べて歩く二人の姿はいつもの如く、仲のいい兄弟であった。
side 間桐桜
「なんじゃ、今日は逃げ出さんのか?」
下品な笑みを浮かべるお爺様。ああやって私の反応を楽しんでいたのが今なら分かる。
不幸な私。可哀想な私。そう自分に言い聞かせて自分を守ってきたつもりだった。
才色兼備にして優雅、優秀な魔術師でもある姉。私の憧れ、そして・・・・私の望む姿だった。
人の可能性は無限大だ。そう言った士郎さん。皆を照らすような眩しい人。すぐに憧れた。今は私の太陽。
成りたい自分を眺めるだけでなく、今の自分に悲観するだけでなく、現状の自分と成りたい自分を省みることでどうするべきかを知る
先輩。そう呼んでいるが、心の中では違う。いつも思うのは。
お父さん。
彼の近くにいると安心する。彼に慰めてもらうたびに、励ましてもらうたびに、前を見てみようと思う。
そんな彼が言った。
成りたい自分。姉さん。現状に悲観するだけではダメだと言う先輩。どうするべきか一歩一歩。
そして、士郎さん。彼のように跳ぶんだ。
だから、まず逃げ出そうとした。でもダメだった。次にお爺様に立ち向かってみた。ダメだった。
今の私の力では逃げ出すことも立ち向かうこともできないことを理解した
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