準備期間〜
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がらも・・・
「「・・・はい」」
ゆっくりと、肯定した。確かにシンは直接的には関わらなかっただろう。・・・あの事件に関しては。
「・・・貴様達が起こした事の重大さは解るな?」
「「・・・はい」」
「貴様たちはどうやってこの罪を償うつもりだ」
先に口を開いたのは・・・愛依だ。
「本当なら首を差し出さなきゃいけないんですよね。・・・でもアタシは、生きながら罪を償いたいです!死んだら、それで終わりですから・・・それは逃げになります」
「ほう・・・だが貴様によって消された者達はどうする」
「捜します!一生を掛けても必ず全員!!」
その言葉に隣の春鈴が微笑んだ。
「・・・なるほど。では、椿は?」
「・・・わかり、ません」
「・・・」
「わたしはずっと誰かに守られて来ました。愛依やお母様やお父様・・・シィさんやリョウコウ、彩雅さんにもソフィアさんにも助けられました」
椿はゆっくりと言葉を繋いでいく。
「だから・・・だからわたしは、誰かを守りたいです。今まで守られて来た分、傷つけてしまった分、わたしの本当なら終わってしまっていた人生を使って誰かを守りたいです!」
「・・・では、首を差し出す気はないと?」
「「・・・!!」」
椿と愛依は蓮華の鋭い視線から目を逸らさずに見つめ返す。そして蓮華は振り返り・・・
「自分の罪から逃げず、身を投げ出して戦う・・・」
振り向いた蓮華の顔には・・・微笑みがあった。
「本当に亮と咲の娘なのね。椿、愛依」
「「っ!?」」
椿と愛依が目を見開く。俺は・・・リョウコウを見た。
「わり、全部聞いて全部生中継しちまったわ」
「お、お前なぁ・・・!!」
「つってもあくまでここにいるメンバーだけだ。国民にどう行くかは椿たち次第だぜ」
「ありがとう、リョウコウ。・・・またそうやって気にかけてくれたね」
椿がリョウコウに向かって笑顔を向ける。対するリョウコウは指で返事を返しただけだったが。・・・そういやグレイセスの世界で椿を逃がしたのもリョウコウだっけか。
「椿、愛依」
「「は、はい!」」
蓮華が再び表情を引き締め、話す。
「貴女たちに罰を言い渡す。罰はこの後に起こる戦いに尽力を尽くして戦い・・・必ず生き残れ。それが私が与える罰だ」
「「・・・はい!」」
椿と愛依はそう返事をした後・・・座り込んでしまった。
「椿!?」
「愛依!」
「お、お父様・・・立てないよぉ・・・」
「腰・・・またまた抜けちゃったぁ・・・」
『あはははは!』
その場を笑いが支配していた・・・
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