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Transmigration Yuto
準備期間のメモリー
強力な魔剣
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ば強いほど高度なものを創り出す。
 だから戦闘中に即席で作って戦う傾向が強い創造系神器(セイクリッド・ギア)の使い手はレーティングゲームで言うテクニックタイプかサポートタイプが多い。
 なら、戦闘中に即席で作らなければいいのではないかと言うと、そう言うわけでもない。
 そもそも創造系神器(セイクリッド・ギア)はオリジナルに存在する名のある魔剣や聖剣と比べて遥かに劣る、それこそ量産型と言っても過言ではない性能のものしか創れないのだ。例外は神滅具(ロンギヌス)の一つとして数えられる魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)唯一つ。
 一本一本丁寧に創造したとしても、やはり二流や三流の域を出ることはない。むしろ、禁手(バランス・ブレイカー)にでも至らなければ三流未満のものしか創造できない者も多い。
 僕は歴代の創造系神器(セイクリッド・ギア)の所有者の情報をできる限り集めた。しかし、どの所有者も似たような使い方ばかりで、応用と呼べるような使い方をした者は極わずかだった。
 前世の記憶の中には、ある意味これ以上ない最上の応用法があった。僕は早速それを試してみている。
 どんなものかと言うと、簡単に言えば大量に創造した無数の魔剣から力、エネルギーのようなものをそのために創った魔剣によって抽出し、一本の魔剣に注ぎ込むのだ。
 そうすれば、延々と一本の魔剣に強大な力を持たせることができると言うわけである。
 もちろん実際に試すとなればそう簡単な話ではない。
 大量に魔剣を創造するところまではいい。少し精神的に疲れるが、少し時間を掛けてやれば千だろうが万だろうが用意できる。
 問題なのは、二つだ。
 一つはエネルギーを抽出する工程だ。魔剣の場合だと魔のオーラに当たる。魔剣の持つ力は悪魔の力、魔力とは違ったものであり、魔に属する力でありながら魔力とは分けられる。
 その魔のオーラを抽出する工程なのだが、これを行うための魔剣を作り出すのが高難易度だった。
 やってやれないことはない。むしろ、可能と言い切れる。
 だが、一本の魔剣から魔のオーラを抽出できる量、魔のオーラを抽出するのに掛かる時間、魔のオーラを抽出できる回数、といざ始めてみれば問題点が次々と現れる。
 抽出する魔剣には強度も必要だし、抽出した魔のオーラを一本の魔剣に注ぎ込むために保管しておく場所も用意する必要がある。
 魔のオーラはそこそこ危険なエネルギーだから暴発、暴走の危険性もある。火薬のようなものだ。しかし放置していたら害しかない。
 魔のオーラを抽出する速度は速ければ速いほどいいのかと言えば、そうでもない。速過ぎると暴走の危険がある。制御を考えるのならばゆっくりと抽出した方が安全だ。
 そしてもう一つが、魔のオーラを注ぎ込む先の魔剣だ。
 まず、許容量以上の魔
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