最終話 平和を願って
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の平和を得られないなんて思いたくないな……」
「だったら、俺達が平和を成し遂げればいいんだ。難しいことかもしれないし、俺達の世代だけでは出来ないことかもしれない。けど、俺達にだって一歩ずつ前へ進む事は出来るさ」
その言葉を最後に彼らは部屋から退出する。ユウナは個人的な話し合いに関わるべきではないと話に入ってこなかったが、退出する直前にアスランに話しかけた。
「正直に言えば、僕は君の事が嫌いだ。カガリが僕に目を向けてくれなかったのは君が原因の一端だと思う位にはね」
面と向かって嫌いだと言われ、アスランは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をするが、ユウナはそのまま言葉を続ける。
「でも、君が彼女を幸せにしてくれるっていうのなら文句はあっても邪魔をする気はない。後々にオーブに来る気があるのなら、アレックスの籍は残しておくよ……プラントで式を挙げる気ならせめて僕も呼んでくれ」
あっけらかんとそう言い放ち、アスランは驚愕のあまり固まってしまった。ユウナは初めて本気で一矢報いてやったという気持ちと共に、自分の恋が先程の言葉で今、終わったんだなという感傷を改めて感じていた。
◇
「シン、行きましょう」
「遅いぞ、ルナ。このままじゃ遅刻じゃないか」
プラントでアスランやカガリ等が忙しく働いているのと同様に、シン達も忙しなく働いていた。ミネルバの艦長変更と共にミネルバクルーはそれぞれ別の部隊配属となったのだが、シンとルナマリアは同じ部隊に配属され、危険指定された残存勢力の制圧を任されていた。
特にデュランダル前議長支持者やブルーコスモス、ロゴスなどの過激派は手段を問わないものも多く、それらの鎮圧のために駆り出されていたのだ。尤も、行き過ぎた鎮圧、制圧行為は再び争いの火種を生むことになりかねない為、厳しい裁定によって定められているのだが。
「メイリンが言ってたわ。アスランが臨時から正式な役職として近々昇進するんじゃないかーって。あの子、本当どこからそんな情報仕入れてくるんだか?」
「アスランが?でも本人は臨時も嫌々受けてたんじゃなかったっけ?」
車で移動しながら雑談をするシンとルナマリア。目的地のラー・カイラムまで向けてシンが車を走らせる。シン達はマーレと同じ配属先になったことを喜ぶ一方で、ミネルバにもう戻れないんだという事をしみじみと自覚させらた。
「どこも人材不足なんでしょ?ザフトだって人員が大幅に減ったから軍縮せざる得ないってあのラー・カイラムの艦長……えーと、なんて言ったっけ?」
「グラスコー、いや、グラスゴーだったかな?実質あの人よりもマーレが指揮しちゃってるからな」
艦長として悪くはないのだが、いかんせんMS隊の指揮を執っているのはマーレであり、シンやルナマリア
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