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八条学園怪異譚
第五十九話 時計塔の話その八
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トリーからだ。
「そうなったら自分とは違う存在も認めなくなるし」
「独善になるんですね」
「そういうことですね」
 二人も茉莉也の言葉に頷きながら応える。
「つまりは」
「だから気をつけないといけないですね」
「そう、そうなったら戻るのは大変だしね」
 そこから真人間に戻ることはだ、偏見というものは悪病でありそれを捨て去ることはかなり難しいことなのだ。
 だからだ、茉莉也も言うのだ。
「私にしても偏見があるかも知れないし」
「気をつけておられるんですね、先輩も」
「そうなんですね」
「ネットで差別発言書きまくる様な人間にはね」
 ならない様にしているというのだ。
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