『第三十話』〜本当の声〜
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拓斗side
俺達がアースラに乗艦してからしばらくして、先ほどの攻撃からプレシアの居場所を掴んだ時空管理局がその本拠地である時の庭園に向けて武装局員を送った。
「拓斗! 母さんは……母さんはどうなっちゃうの!?」
「落ちつけ。話を聞くだけだろう。今回のことをなぜ起こしたのか」
そうだ。なぜこのようなことを引き起こした? 以前訪れたあの部屋の奥に生命反応があった、それに何か関係があるのか?
「フェイト!」
そう考えていると、リニスがこちらに向かって走って来た。
「無事でよかった」
「うん。ありがとう。リニス」
リニスはそのままフェイトを抱きしめた。
「先に来てたのか」
「はい。少しでもお役にたてればと思い、リンディ提督に頼んで」
「そうか」
すると、こちらにクロノが来た。
「クロノ。現在の状況は?」
「あぁ。武装隊をプレシア・テスタロッサのいる場所に転送し、逮捕。うまくいけばの話だろうがな。とりあえずブリッジに行こう」
そういってなのはとフェイト達を連れ、ブリッジに向かった。
そしてブリッジのモニターでは武装した局員とプレシアが対峙していた。
「母親が目の前で捕まる処を見るなんて気分がいいものではないがな」
「母さん!」
「………」
プレシアはパッと見、以前会った時と同じ様子だった。ただ一つ違う事は、その目から光が失われ、まるで人形の様な表情をしているところか。
「プレシア・テスタロッサ、貴方を時空管理局法違反の疑いと公務執行妨害で逮捕します。武装を解除し、ご同行を願います」
武装局員達がプレシアさんを取り囲みつつ、周囲を注意深く探索している。やがて、一人の局員が隠し扉を発見し、それをこじ開けた。
その瞬間、プレシアさんが人形の様な表情から一変、怒りの形相を浮かべる。
「私のアリシアに近寄らないでっ!!!」
その場に居た局員全員が、プレシアさんの放った紫電により薙ぎ倒された。
「いけない!! 彼らをすぐに戻して!!!」
リンディさんが焦った声で指示を出す。一人残らず倒れ伏した局員達それぞれを魔法陣が包み、姿を消す。恐らくアースラに戻って来たのだろう。
そして、局員が開いた扉の中が映し出される。
「生体ポッド?」
ポッドの中で、フェイトにそっくりな少女が死んだように眠っていた。愛おしそうにポッドの表面をなでるプレシアさん。
「もう駄目ね。時間がないわ。たった九個のジュエルシードではアルハザードにたどり着けないかもしれない」
「アルハザート?」
「次
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