『第三十話』〜本当の声〜
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が……」
いいじゃないか。楽出来たんだから。
「さっさと行くか。ソウル、『黒夜』」
[了解]
ソウルを黒夜へと変え、目の前の扉を切り裂いて中に入る。
「……来たようね」
目の前にはプレシア、そしてポットに入った少女――アリシアがいた。
「時空管理局執務官クロノ・ハラウオンです。プレシア・テスタロッサ、大人しく投降してください」
「お前ならさっきの振動で理解できたはずだ。駆動路も、次元震も俺達が抑えた。後いつまでその子をこの世に束縛しておくんだ?」
「私は、取り戻すの! こんなはずじゃなかった。幸せな世界を!」
すると、クロノが一歩前に出た。
「世界はいつだってこんなはずじゃなかったことばっかりだよ! いつだって、誰だって、ずっと昔からそうだったんだ!!」
そうだな。だから人は後悔しないように生きてきた。後悔しても未来がある。明日がある。それを俺は護れなかった。
上を見ると、フェイトやなのはたちが降りてきた。どうやら駆動路は制圧したようだ。
「こんなはずじゃない世界で逃げるか、戦うかは個人の自由だ。だけど、自分勝手な悲しみに無関係な人を巻き込んでいい権利は誰にもありはしない!」
「その通りだ、良く言ったクロノ。さぁフェイト、聞かせてやれ。お前の声を、想いを。母親の心に。偽りじゃない本当の心に」
「拓斗……」
「今プレシアを救えるのはお前だけだ。解放してやりな、【邪】の者から」
「うん!」
―ごほっ、ごほっ!?
プレシアの方を見ると、せき込み、そして吐血していた。
「母さん」
「……ふぇ、いと?」
「お願い! 母さんを! 私の大切な母さんを返して!」
「う…だ、め……に、……げ……て」
「私にとってどんなに酷いことをされても、母さんは、私にとって大切な人なの! だから返して!!」
「うぁああああああああああああああ!?!?!!?」
すると、黒い影がプレシアから分離する。
「ソウル!!」
[おう!!]
「我等が望むは聖なる光!」
[全てを照らし出す浄化の光]!
「[光を纏いし槍よ! 浄化の光を以て 彼の者より邪を祓え! 『プリフィケーションスピア』!!!]」
一本の光の槍を【邪】の者に目がけ放つ。すると、【邪】の者は完全にプレシアから離れ、プレシアと【邪】の者は完全に分離した。
この魔法は憑依している者を弾きだすことができる。
と言っても、完全に憑依している状態では弾く事が出来ない。せめて三分の一は非憑依状態でないと不可能だ。
「フェイト! プレシアをこっちに! クロ
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