第三十三話
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「・・・は!?」
急に肩当と杖が消えたが・・・これは、あの時に・・・
「護堂と戦ったときに近い・・・」
「何を呆けておる、神殺し!」
驚きで固まっていたら、シヴァがその瞬間にナインディンに乗って突進してきた。
そして、避けることもできず・・・角が腹に刺さった。
「クソッタレ・・・」
「どうした?このまま死ぬのか、神殺しよ!」
「ンな訳・・・あるかよ!」
全力でナインディンの頭を蹴り、軽く後ろに距離をとる。
これくらいなら大丈夫だが、間違いなくこのままだといつか死ぬし・・・いつ致命傷を喰らうかわからない。
あんまり使いたくないこの権能、かなりの頻度で使ってる・・・
「我は永続する太陽である。我が御霊は常に消え常に再臨する。わが身天に光臨せし時、我はこの地に息を吹き返さん!」
その瞬間、俺の体から一切の治癒能力が消え、にもかかわらず異常なほどの、カンピオーネ以上の生命力が体中を満たす。
死なない代償が治癒能力を手放すことってのも、色々おかしいよな・・・自分以外の力なら、一気に治るんだけど。
「面白い力だな。生命力は上がっておるのに、傷は一切治る気配を見せておらん」
「いやぁ・・・便利なのに不便な権能なんだよ、これが!」
さて、次はどうするか・・・
「我は全ての武具を作りし者である。我はここに我が武を生み出し、使役せん!」
残りの権能の中でこの戦いで使えそうなのは、少ない。
なら、かえって切り札を取っておくのは危険だ。早々にきろう。
「それも権能か!神殺し、キサマは何柱の神から簒奪したのだ!」
「手札をばらす訳ねえだろ!契約によりし槍よ!我が手に現れ、我が敵を貫け!」
そして、そのままグングニルも使い、蚩尤の武器の雨を降らせつつ、シヴァに向けてグングニルを投げる。
武器の雨は広範囲なだけあってシヴァとナインディンに当たり、グングニルもトリシューラに弾かれつつも肩を抉る。
だが、それが傷をつけた瞬間には、また俺の中から権能が消えた。
「またかよ・・・どうなってんだ、本当に・・・」
「ただ技を使うだけで、我を殺せると思うなよ!進め、ナインディン!」
「ブモオオオオオオ!!」
そしてシヴァの乗ったナインディンが突っ込んでくるが・・・二度も喰らうつもりはない。
「我は緑の守護者。緑の監視者である。我が意に従い、その命に変化をもたらせ」
種を投げつつ言霊を唱え、ナインディンの足に絡みつかせてその動きを止める。
成長のしかたを操るのは初めてだけど・・・何とかなるもんだな。
「翠刃と紅刃の双剣よ。戦の女神が振るいしイガリマとシュルシャガナの双剣よ。今一時、我が手に宿りてその力を貸し与えよ!」
なれ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ