第六十話〜終幕〜
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、自分が精神的に疲れていた事を自覚する。
ライはそんな自分に苦笑しながら、インペリアルの頭部とファクトスフィアを起動させ地上の様子を確認した。
インペリアルがゆりかごから出てきた時に確認した敵戦力が、当時の約6割まで減っていることをコクピット内の機器が伝えてくる。
「地上の方はもう大丈夫。後はこの機体を」
口に出すことで1つずつ情報と行動を整理していくライ。
戦闘が終了した事で気が緩んだのか、今更になって操縦桿を握っている腕が痛みを自己主張してくるが、それをなんとか我慢して機体を操り続ける。
既に空気も薄く、エナジーウイングでも活動限界ギリギリの高度に達しているゆりかご内に機体を入れるライ。そして機体を停止させ、バリアジャケットを展開してからコクピットから出る。
片膝をつくようにして停止させた機体の横に立つと、その装甲表面を撫でながらライは最後の言葉を愛馬に送った。
「ありがとう、そしておやすみ」
短く、それでいて大きな想いが込められた言葉を残し、ライはゆりかごから脱出した。
アースラ・医務室
ゆりかごから脱出してきて十数分後。ライはアースラの医務室に来ていた。いや、正確には連行されていた
今は診療台に無理矢理座らされ、終始笑顔のシャマルからの治療を受けていた。
「あの、シャマルさん」
「何かしら?」
「僕の治療は後回しでいいので、もっと違う人に―――」
「はやてちゃん達の許可を貰えたらいいわよ?」
彼女はそう言って、笑顔のまま医務室の出入口に視線を送る。ライも同じようにそちらに視線を送ると、そこには笑顔で立っているはやてとなのはの2人がいた。因みにこちらもこの上なくいい笑顔である。
「……2人とも、仕事は?」
「要救助者の事情聴取やけど?」
「…………1人でもいいのでは?」
「男性相手に女性一人で聴取は問題があるなぁ〜」
「………………怒ってる?」
「「怒ってないとでも?」」
異口同音に返された答えにライはため息を吐いた。
自分のしたことが彼女たちにかなり迷惑をかけた事を自覚しているライは内心で申し訳なさも抱いていたが、確認したいことも数多く存在するため、思いきって2人に向き直っる。
急に動いた事で頭に包帯を巻いていたシャマルが非難めいた視線を送ってきたが、それに気付かないふりをしつつライは口を開いた。
「こちらから質問してもいい?」
「答えられる範囲なら」
必要最低限の言葉しか使ってこないはやてに、内心「愛想つかされたかな?」と若干的はずれな事を考えながらライは聞きたいことを口に出していく。
「取り敢えず、今の戦闘状況は?」
「地上の残敵は9割がた片付いて、今は準
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