破滅の行進
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――――螺旋の紅蓮が王の間を襲った。
ハッピーに抱えられたナツが放った炎は、王の間の床を破壊する。
「う・・・うぬは・・・!?」
予想外の事態に目を見開いて驚愕するブレイン。
ナツはブレインを睨みつけると、ぐりんと空中で回転した。
そして勢いよくブレスを放つ。
「ぐおっ!」
そのブレスはブレインを攻撃する。
が、それだけではなく、王の間の床や柱も片っ端から破壊していった。
狙っているのか否かは不明だ。
「コブラ!ここで暴れさせるな!」
「おう!キュベリオス!」
「シャアアッ!」
これ以上破壊及び暴れられればニルヴァーナどころではない。
そう判断したブレインはコブラに指示を出し、それを聞いたコブラがキュベリオスの名を叫ぶ。
「がっ!」
「うわっ!」
煙の中から飛び出して来たキュベリオスの体当たりを喰らったナツとハッピーは突然の事に防御できず、後方へと飛ばされる。
「んなもの・・・全部オレが燃やして・・・」
飛ばされながらナツはニルヴァーナを睨みつける。
「!」
が、ナツが再びニルヴァーナに接近するよりも早く、キュベリオスを伝い跳んだコブラがナツに接近した。
「うわー!」
そこから強力な打撃攻撃を放つ。
空中を回転するように2人は飛ばされるが、ハッピーが何とか踏み止まった。
「サンキュー、ハッピー」
「あい」
「!」
ハッピーに礼を言い、前を向いたナツは目を見開いた。
そこには敵であるコブラとキュベリオスがいる。
「シャアア・・・」
背に羽を生やし飛ぶキュベリオスと、それに乗るコブラが。
「ぬあ!」
「ヘビが飛んでるよ!」
まさか蛇が飛ぶとは思わなかったナツとハッピーは目を見開いて驚愕する。
が、コブラは特に慌てずに口を開いた。
「テメェ・・・オレの聞こえた話じゃ、乗り物に弱いと言われてなかったか?」
「ハッピーは乗り物じゃねえ!」
「そうだー!」
いつだったかにルーシィも同じ事を聞いていた(「火竜と空と猿と牛」参照)。
その言葉にナツとハッピーは憤慨するが、コブラは納得したような表情を浮かべる。
「なるほど・・・だから常に飛んでいるという訳か。乗り物に立つ事は出来ないから」
「どけよ!オレはこのデカブツ止めるんだ!」
「やれるモンならやってみやがれ。ブレインには近づかせねえ」
その言葉にナツは視線を下げる。
そこにはこっちを見上げるブレインの姿があった。
「アイツが動かしてんのか」
「来いよ、滅竜魔導士」
「おっしゃ・・・」
コブラの挑発に似た言葉にナツは意気込み―――――
「・・・と見せかけて狙いはアイツだ!」
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