第35話。使徒の殺意。
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両腕に携えるは、腕の外側に沿うように具現され、まさにトンファーといったモノ。さらに腕の内側から剣を持つように具現する。
「逃がさん!押し通る!!」
神速の踏み込み。晋吾はロアを薙ぎ払いそのまま押し通る。
「――――――――――――――――――!」
下半身をかき消され、ロアは上半身のみで声にならない叫びを上げ、校舎の天井を貫きならが天に飛ぶ
「シィ!!」
晋吾は内側の刃を両腕から飛ばし、ロアの両腕をもぎ取る。
更に外側のトンファーごと魔力で覆い、大剣を具現する。
「オォォォォォォォオ!」
3mほどの長さまで伸ばし、晋吾は身に宿した魔力で宙を駆ける。銀色の道。その光に反射した虹色の残像。貫く刃。更に晋吾は魔力を練りあげる。
「人に憑く亡霊は!暗黒に帰れぇっ!!」
「おぉおおおおおお!?」
ロアは飲み込まれる。銀光の奔流に。一筋の光の柱が空にそびえ立つ。
流れてくる記憶の節々。・・走馬燈というヤツか。永遠を求めて試行錯誤の毎日。『永遠』という命題以外は要らなかった。
死徒とは異なる不老不死を実現しようとしていたが、ある日限界に辿りつき仕方なく吸血種となる決意をする。
どうせなるならもっとも力の在る者から、その思いから真祖の姫君アルクェイド・ブリュンスタッドを騙し、血を吸わせた。
その力は凄まじく。しばらく力を振るい続けた。殺した、沢山殺した。気の赴くままに。楽しかった。
ふと、目的を忘れていたことに気がついた。とある場所に定住し、『永遠とは観測者がいてこそ成り立つもの』という考えから他者に転生することを思いついた。
世紀の発見だった。自らの永遠を他人の身で観測する。そして、人間に転生することによる永遠を実現した。
ほどなくしてアルトルージュ・ブリュンスタッドが討伐にきた。戯れに教会によって封印されていた空席の二十七祖の派閥を束ねてみたが、それが気に入らないらしい。
彼女を見たとき真祖の姫の面影をみた。ひどく気に入らなかった。返り討ちにしてやった。
数年後、教会と共同戦線を張った姫君によって討ち滅ぼされる。相変わらずの美しさであった。
一回目の転生。成功に歓喜した。祝に村の人間を全て殺した。ほどなくして姫君が現れる。
二回目の転生。また姫君に殺されたようだ。今回は二〇年待った。そして姫君が現れる。
三回目の転生。人間を戯れに殺しながら、姫君がくることを待っていることに気づいた。憎んだ。私から純粋な魔術師としての心を奪った姫君を。そして姫君が現れる。
四回目の転生。人間を殺す。姫君が現れる
五回目の転生。人間を殺す。姫君が現れる
六回目の転生。人
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