黄蓋との勝負
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、それでも黄蓋の木刀が勢いを止まる事はない。
その勢いを利用して、左足を軸に黄蓋の木刀を避けつつ、一回転してさらに勢いをつける。
そのまま右足を前に出し鋭い突きを黄蓋の顔に向かって突き出す。
勝負はついた。
黄蓋の木刀は空を斬り、俺の木刀は剣先を黄蓋に突きつけた状態だ。
「どうやら、儂の負けの様じゃな。」
「ふ〜〜〜っ。」
その一言を聞いて、俺は一気に息を吐く。
何とか勝つ事ができた。
上段の構えは胴に攻撃を誘う意味と、最速で剣を振り下ろす為だった。
もし、黄蓋が足などを狙った攻撃をされたら、俺は負けていただろう。
つまり賭けに勝ったのだ。
勝負を終えると、師匠達がこちらに歩いていくる。
「まさか、祭に勝つなんてね。」
「私も正直驚いている。」
師匠と孫堅は未だに驚きを隠せないでいる。
「凄いわ、関忠!
あの祭に勝つなんて!」
「ふむ、正直感服したぞ。」
「いや、たまたまだよ。
次に勝負しても必ず負けるよ。
それに黄蓋さんは弓が本命だし。」
俺が謙虚にそういう。
「いやいや、これが戦場なら儂は殺られていた。
そこは胸を張っていいと思うぞ。」
あの黄蓋に褒めてもらい、俺は少し照れる。
修行を終えた後、軽く休んでから城の門に移動していた。
「もう行くのか?」
孫堅は寂しそうな顔をする。
そう、俺達はまだ旅の最中だ。
もっと長く居たかったが、他の所も見て回らないといけない。
「ああ、まだまだ縁に色々と世界を見せる予定だからな。」
師匠と孫堅は二人で色々と話し合っている。
俺は少し後ろで待っていると孫策と周瑜がやってきた。
「関忠、元気でな。」
「また今度遊びましょう!」
「その時はもう少し安全な遊びでな。」
俺がそう言うと孫策は軽く頬を膨らませる。
師匠の方も話が終わったのか、自分の馬を引き連れて出発する。
「また時間が開いた時にでも会いに来るよ。」
俺はそう言って師匠について行こうとする。
しかし、腕を掴まれ振り返る。
「私の真名は雪蓮。」
「えっ。
どうして・・・」
「命を助けて貰ったんだもん。
真名を預けるに相応しいと思うわ。」
「そうだな。
私の真名は冥琳だ。」
「なら、俺も。
俺の真名は縁。」
「それじゃあ、縁。
また、絶対に会いに来てね。」
「ああ、いつか必ず。」
そう言い終えると孫策は手を離す。
俺は後ろで待っている師匠の所に走って向かう。
「堅殿。」
「どうした、祭?」
「関忠統、いずれは世に轟く武将になるやもしれんな。」
「それは私も思っていたよ。
将来がとても楽
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