希望のギルド
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地面が崩れ、触手が現れる。
ウェンディ達がいた丘も崩れ始めた。
慌ててシャルルがウェンディを抱えて飛び、ヴィーテルシアが翼を生やし背中にアランとココロを乗せて飛ぶ。
「何、あれ・・・!」
その触手の生える先。
そこに目を向けたココロが小さく呟いた。
8本の足のような触手のようなものに支えられる、それ。
幾つもの建物のようなものが集合した動く都市。
――――――超反転魔法ニルヴァーナが、姿を現した。
「ついに・・・!ついに手に入れたぞォ!光を崩す最終兵器、超反転魔法ニルヴァーナ!」
ニルヴァーナの1番高い建物。
そこに立つブレインの歓喜の叫びが響いた。
「正規ギルド最大の武器である結束や信頼は、今・・・この時をもって無力となる!」
「く・・・うう・・・」
ニルヴァーナの側面。
数人の人が乗れそうな足場に右手を掛け、左手にジェラールの手を掴み、エルザは文字通り宙吊り状態にあった。
「エルザ・・・」
ジェラールが呟く。
エルザは目線だけをジェラールに向け、口を開いた。
「自分の体にかけた自律崩壊魔法陣を解け」
その言葉に、ジェラールの表情に戸惑いに似た感情が浮かぶ。
それに気付いているのか否か、エルザは言葉を続けた。
「お前には生きる義務がある。たとえ醜くても・・・弱くても・・・必死に生き抜いてみせろ・・・」
ガシ、ガッと音を立て、エルザは自分とジェラールを足場へと引っ張り上げる。
力なくジェラールは引き上げられた。
弱々しく、口が開かれる。
「オレは・・・ニルヴァーナを止められなかった。もう・・・終わりなんだ・・・」
ジェラールが発したのは諦めの言葉。
が、エルザはそれをすぐに否定する。
「何が終わるものか・・・見てみろ」
風に靡く緋色の髪を押さえるエルザの視線の先。
見てみろと言われたジェラールはそっちに目を向けた。
―――――――――そして、気づく。
ニルヴァーナの足の1本に、5人の人影が見えた。
「うおおおおおおおっ!」
それは―――――――足にしがみ付き這いずるようにして本体へと向かっていくナツ、ルーシィ、グレイ、ルー、ティアだった。
「行け・・・妖精の尻尾。お前達になら止められる」
その姿を、気を失うシェリーを抱えたリオンが見上げ、呟いた。
―――――――それだけではない。
ニルヴァーナに向かっているのは、妖精だけで
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