希望のギルド
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その瞬間、割れるような音が響いた。
ジェラールが組み込んだ自律崩壊魔法陣が、砕けていく。
「そんな・・・」
「おおっ!」
一瞬にして砕かれた自律崩壊魔法陣。
それを見たエルザは目を見開き、ジェラールは声を震わせ、コブラは歓喜の声を上げた。
ふとブレインはジェラールに目をやり、気づく。
「自らの体にも自律崩壊魔法陣だと?解除コードと共に死ぬ気だったというのか?」
「うう・・・」
キキキ・・・と音を立て、ジェラール自身に組み込まれた自律崩壊魔法陣は拡大していく。
「エーテルナノの影響で記憶が不安定らしい。どうやら自分が悪党だった事も知らねえみてぇだ」
「なんと・・・滑稽な・・・ふははははっ!哀れだなジェラール!ニルヴァーナは私が頂いたァ!」
「させるかァ!」
ジェラールが記憶喪失だと知り、笑い飛ばすブレイン。
エルザは別空間から剣を構え、ブレインに向かっていくが――――
「目覚めよ!ニルヴァーナ!」
「!」
ブレインの声が合図になったか否か。
突如光が増し、地面が盛り上がるように崩れていく。
「ぐあっ!」
「エルザ!」
盛り上がった地面から光が溢れる。
エルザは空中へと投げ出された。
ジェラールが身を起こす。
「姿を現せェ!」
「おおおおっ!聴こえるぞっ!オレ達の未来が!光の崩れる音がァ!」
光の柱が地面から生える。
その光は地面を崩し砕き、天へと伸びていく。
「ジェラール!」
「エルザ!」
光の中、エルザとジェラールは互いの手を掴もうと手を伸ばす。
その瞬間、光の柱は今までで1番巨大になった。
それをウェンディ達化猫の宿メンバー+ヴィーテルシアは目撃した。
ジュラ、ホットアイ、アルカの3人も目を見開いた。
ミッドナイトは表情1つ変えず目を向け、相変わらず捕まったままの一夜は目を見開き、ハッピーは天を見上げる。
ナツ、ルーシィ、グレイ、ルーは目と口を大きく開き、ティアは少し目線を上にあげ、すぐに興味なさそうに下げた。
光が出現すると同時に、樹海の地面が割れ始めた。
光を中心に、何本もの触手のようなものが地面を突き破って現れ始めたのだ。
「何だーっ!?」
「そこらじゅうの地面から・・・」
「ここにいたら危ないじゃん!」
「ひえーっ!」
「何慌ててるのよ。冷静になりなさいな」
凄まじい音を立てて、岩が落ちてくる。
それぞれがそれぞれに喚くなか、ティアは至って冷静に呟いた。
「うわ!」
「きゃあ!」
「ぐあ!」
「うあ!」
近くの地面から触手が現れる。
崩れる地面に、ナツ達はバランスを崩した。
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